『スキップとローファー』になぜ“癒される”? 天然インフルエンサーな主人公の新しさ
今時の若者という言葉で片付けるのは違う気がするが、結構彼みたいな人は多いんじゃないだろうか。他にもクラスの美女にコンプレックスを刺激される子がいたり、その美女は友達関係に悩みを抱えていたり、スクールカーストという目には見えない序列にとらわれている子がいたりと、一人ひとりのキャラクターが現実味を帯びた存在で非常に共感性が高い。そんな彼らがみつみのふとした言動に感銘を受け、変化していく様に自分の心までが浄化された気分になる。
こうした一人ひとりの内面で起きている変化を鮮やかに演出するのが背景美術だ。バスから見える美しい夕焼けに照らされた街並み、気持ち良さそうに風に揺られる木々、雨上がりのピンクに染まった空……そのどれもが言葉以上にキャラクターの心情を教えてくれる。また、台詞ですべてを説明しようとせず、間の取り方や息遣いなどで役の心情を伝えようとする声優陣の繊細な演技も本作の魅力だ。決して倍速視聴を否定するわけではないが、本作に関してはゆっくりと流れる時間の中にたくさんの情報が詰まっており、それを観ている人が受けとって初めて完成する物語だと思う。大きく深呼吸をするように、その醍醐味を愉しみたい。
『スキップとローファー』になぜ心を動かされるのか? アニメ監督×原作者インタビュー
桜も舞い散り、新しい場所での新生活が始まる4月。高校生のスクールライフを描く高松美咲原作の『スキップとローファー』がアニメ化され…
■配信情報
『スキップとローファー』
DMM TVにて、毎週火曜23:00より先行配信中 ※地上波放送同時
https://tv.dmm.com/vod/detail/?season=sa8ux8carc5cuqtjakvhf8d6b
原作:高松美咲『スキップとローファー』(講談社『月刊アフタヌーン』連載)
監督・シリーズ構成:出合小都美
副監督:阿部ゆり子
キャラクターデザイン・総作画監督:梅下麻奈未
総作画監督:井川麗奈
プロップ設定:樋口聡美
美術監督:E-カエサル
美術監修:東潤一
美術設定:藤井祐太
色彩設計:小針裕子
撮影監督:出水田和人
3D監督 :市川元成
編集:髙橋歩
音響監督:山田陽
音楽制作:DMM music
音楽:若林タカツグ
アニメーション制作:P.A.WORKS
製作:「スキップとローファー」製作委員会
オープニングテーマ:須田景凪「メロウ」
エンディングテーマ:逢田梨香子「ハナウタとまわり道」
出演:岩倉美津未:黒沢ともよ、志摩聡介:江越彬紀、江頭ミカ:寺崎裕香、村重結月:内田真礼、久留米誠:潘めぐみ、ナオ:斎賀みつき、迎井司:田中光、山田健斗:村瀬歩、兼近鳴海:木村良平、高嶺十貴子:津田美波
©高松美咲・講談社/「スキップとローファー」製作委員会
アニメ公式サイト:https://skip-and-loafer.com/
公式Twitter:https://twitter.com/skip_and_loafer
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