阿部寛、『どうする家康』武田信玄役は「人間らしい面もだせるよう意識」

『どうする家康』阿部寛、武田信玄を語る

 毎週日曜日に放送されているNHK大河ドラマ『どうする家康』出演の阿部寛よりコメントが寄せられた。

 本作は、ひとりの弱き少年が、乱世を終わらせた奇跡と希望の物語。誰もが知る歴史上の有名人・徳川家康の生涯を新たな視点で描く。主人公・家康を松本潤、脚本を『コンフィデンスマンJP』シリーズなどの古沢良太が担当する。

 阿部が演じるのは、戦国最強の武将・武田信玄。阿部は信玄について、「信玄の役割としては、家康にとっての超えられない壁であること」と自らの役割を分析。松本との共演については、「収録前から、一緒にお芝居できることを楽しみにしていました。家康と密約をかわすというシーンでしたが、それぞれの役割をしっかり理解して役を作っていく集中力の高い現場でした。餅が固くてびっくりしました」と振り返った。

阿部寛(武田信玄役)コメント全文

武田信玄の人物像

『どうする家康』というタイトルなので、家康にどれだけ大きな影響を与えたのか。武田信玄といえば、甲斐の山奥にいる、圧倒的な強さをもった武将です。家康にとってかなりの存在感があっただろうし、家康は信玄との戦いの中で戦術も人間性も含めて多くを学び、成長していくのです。今回の大河ドラマの信玄の役割としては、家康にとっての超えられない壁であること。その役目を全うしたいと思っています。そして演じる上では、完璧で神がかった人というよりも、人間らしい面もだせるよう意識しています。クランクイン前は、オンデマンドで大河ドラマ『天と地と』の高橋幸治さんのをはじめ、信玄が出てくる過去作品を中心にいくつか拝見しました。実在した人物を演じる前には必ず行くのですが、お墓参りにも伺いました。昔は、自分が演じる武将のイメージが少しでも良くなるようにしたいという思いもありましたが、今はあくまで作品における役割をきちんと捉えて演じようと思っています。

家臣も含めた“チーム武田”の印象は?

前回出演した大河ドラマ『天地人』では上杉謙信を演じたので、今回その宿敵である武田信玄を演じるのは感慨深いものがありました。あの頃からあっという間に14年経っていて驚いていますが、この14年間で培ったさらに深いものを出し切って、信玄としての役目を果たしたいと思っています。当時から抱いている武田信玄の印象としては、とにかく謙信と共に最強の武将。戦略家で「いくさは勝ってから散るものぞ」というように、戦の前から綿密に手を打ち、知略の面でも抜群に頭がキレる人です。一方、諸説あるようですが、父親からも愛情を受けられない不遇な時代があり、その後、若くして父親を甲斐から追放もしているので、相当な苦労があったと思います。その苦労した時代があったからこそ、民を含め、人の気持ちも分かる人でもあったのでしょうし。人としての強さも優しさもあり、それが多くの人々を惹きつける力となったのだと思います。そして武田勢は、信玄だけでなく、息子・勝頼をはじめ穴山梅雪、武田四天王の一人・山県昌景など最強の仲間がいたことも大きな力でした。今作でも、チーム武田として、家康が勝手にびびってしまうほどの圧倒的に余裕ある雰囲気を醸し出せたらいいなと思っていますが、皆さんと一緒に芝居をする中で、自然とその空気も作り出せたのかなと思っています。

信玄の特徴的な扮装やヘアメイクについて

特殊メイクと髭がすごいですよね。この2つの準備に、毎回3時間強かかる。朝一番で入って、その準備を経てからの芝居なので、準備はすごく大変でした。でもおかげで、圧倒的な雰囲気を作ることが出来ました。

松本潤との共演について

芝居でご一緒したのは第11回「信玄の密約」で初対面を果たすシーンだけですが、収録前から、一緒にお芝居できることを楽しみにしていました。家康と密約をかわすというシーンでしたが、それぞれの役割をしっかり理解して役を作っていく集中力の高い現場でした。餅が固くてびっくりしました。

■放送情報
『どうする家康』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアム、BS4Kにて、毎週日曜18:00~放送
主演:松本潤
脚本:古沢良太
制作統括:磯智明
演出統括:加藤拓
音楽:稲本響
写真提供=NHK

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