『名探偵コナン 漆黒の追跡者』黒の組織VSコナンの全面対決 蘭の人間離れした身体能力も

『名探偵コナン 漆黒の追跡者』組織と対決

 日本テレビ系『金曜ロードショー』にて、4月14日21時より『名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)』(以下、『漆黒の追跡者』)が放送される。

 4月7日に放送された『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』に引き続き、2週連続での放送となる本作は、同じく4月14日より全国の映画館で公開となる『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』にも登場する「黒ずくめの組織」との手に汗握る対決が見どころのシリーズ13作目だ。

 『漆黒の追跡者』は東京・神奈川・静岡・長野/群馬で起こった広域連続殺人の特別顧問に毛利小五郎が選ばれるところからスタートする。警視庁では各県の刑事が集まり合同捜査会議が開かれる。会議を盗み聞きしていたコナンは、会議に参加した捜査員の中に黒の組織のメンバー「アイリッシュ」が潜入していることを突き止める。一方、捜査員に化けているアイリッシュはコナンの正体が新一であることを看破して……。

 本作の白眉であり、最大の見どころはやはり、黒の組織VSコナンの駆け引きだろう。本作のオリジナルキャラクターで、黒ずくめの組織メンバーであるアイリッシュに正体がバレてしまう展開は、劇場版『名探偵コナン』シリーズだけでなく、アニメ本編でも類を見ないほどの危機。果たしてアイリッシュはどの捜査員に化けているのか? 観ている我々もストーリーを通して思わず推理してしまう。アイリッシュのミステリアスかつ漢気溢れるキャラクターも、一度きりの登場がもったいないほどに魅力的だ。

 アイリッシュだけでなく、ジンやウォッカ、ベルモットにキャンティやコルンといった黒ずくめの組織のオリジナルメンバーも活躍する。物語中盤ではキャンティ・コルンが佐藤高木ペアの乗る車を狙撃し、終盤では東京タワーをモデルにした「東都タワー」を舞台に、コナンと組織の決戦が展開される。ヘリコプターでタワーを銃撃する、手段を選ばない組織に対して、果たしてコナンはどう戦うのか。

 『コナン』では数多く描かれる刑事キャラクターがほとんど全員登場し、共に操作する展開も本作ならでは。普段はそれぞれの県でコナンや小五郎と事件を解決する、個性際立つ刑事たちがクロスオーバーする様を楽しむことができるのだ。静岡、神奈川でそれぞれ警部をしている横溝兄弟。長野県の警部と刑事であり、刑事組の中でも最もキレ者のひとりである大和敢助とその幼なじみである上原由衣。本作で警部に昇進したものの、相変わらずの天然キャラで場を和ませる山村警部。さらに『名探偵コナン 迷宮の十字路』以来、劇場版のオリジナルキャラクターとして定期的に登場し、近年では原作のコミックスにも逆輸入された綾小路警部など、刑事たちの活躍にも注目してほしい。

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