西島秀俊が目指す、持続可能な現場づくり 「若い俳優には自由に才能を発揮してほしい」

西島秀俊が目指す、持続可能な現場づくり

 現在テレビ朝日系毎週木曜21時より放送中の『警視庁アウトサイダー』で、組織犯罪対策部(通称“マル暴”)から左遷された型破りな刑事・架川英児役を演じている西島秀俊。“アウトサイダー”な架川は、刑事課で出会った蓮見光輔(濱田岳)、水木直央(上白石萌歌)とお互いの目的のために手を組むことに。

 西島がテレビ朝日の連ドラで刑事役を演じるのは、1992年の『はぐれ刑事純情派』以来、約30年ぶりとなる。そんな西島に、『はぐれ刑事純情派』出演時に藤田まことさんから教わったこと、今後挑戦していきたいことについて聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

『はぐれ刑事純情派』で得た特別な経験

ーー本作は、コメディとシリアスの振り幅がすごく大きな作品です。西島さんから見て、本作にはどんな魅力がありますか?

西島秀俊(以下、西島):今は世代によって観るものが違う傾向にあると思うんですけど、いろんな世代の人たちが一つの番組を楽しめる、そういうドラマを作りたいという話をしていたんですね。だから、笑いながらもどこかでちょっと考えてもらいたい、何かを感じ取っていただきたいという思いが根底にあります。失敗が許されなくなってきている世の中で、どうしたら一度つまずいた人がもう一度立ち直れるのか。そういう事件の裏側にあるテーマも感じていただきつつ、家族みんなで楽しんでもらえたら嬉しいです。

――家族が観ていたドラマにいつの間にか自分がハマっていた、という経験は誰もが一度はあるような気がします。

西島:そうですね、僕自身も子供の頃はそういう感じでした。父親が観ているドラマで、最初はあんまり興味のないものでも、観ているとなんとなくずっと観ていたりすることがよくありました。それこそ、本作で僕は『はぐれ刑事純情派』の安浦刑事(藤田まことさん)に憧れているという設定ですが、『はぐれ刑事純情派』も結構、若い人たちが観て感じるものがあったんじゃないかと思うんですよ。

ーーやはり西島さんにとって『はぐれ刑事純情派』は特別な作品ですか?

西島:そうですね。この世界に入りたての頃で、本当に一から藤田さんや現場の監督、スタッフに教えていただいた作品なので、そのときの経験は今でも自分の中に刻まれていると思います。

ーー本作では座長を務めていますが、若いキャストと接するときに、藤田さんの教えが活きる場面も?

西島:時代も違うので、同じように振る舞おうという気持ちはありません。ただ、藤田さんは当時右も左もわかっていなかった僕みたいな若手にも、「じゃあひでちゃん、5分あげるから今すぐこのセリフ覚えて」とその場でチャンスをくださって、シーンを増やしていったり、そういう現場での瞬発力がすごかったんです。だから僕も、若い俳優さんたちにはアドリブでもやりたいことはどんどんやってほしいし、とにかく自由に才能を発揮してもらいたいと思っています。

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