『舞いあがれ!』は桑原亮子にしか紡げない物語 歌人による脚本の深さと驚きをCPが語る
物語に登場する短歌は、脚本家であり歌人でもある桑原亮子本人の作品。物語全体のターニングポイントとも言える第20週で短歌が重要なポイントの一つになってくる桑原独自の脚本に、制作統括の熊野律時は「桑原さんにしか作れない世界観」と語る。貴司の短歌が本歌取りになっており、相聞歌であることは熊野も第20週の台本を読んだところで初めて知ったのだという。
「二重、三重の意味が見えてくる奥深さは、短歌に造詣の深い桑原さんにしか作ることができない部分です。31文字という短い言葉の中に凝縮された作者の思い。それらが広がりを持って舞たちとの関係に反映されていく脚本の素晴らしさには驚くばかりです」
史子が、短歌ができない苦しみを「真っ暗な地下に閉じ込められて、冷たい地面手探りして言葉探してるみたい」と例えていたのも歌人である桑原にしか書くことができない、分かってあげられない思いだろう。舞は貴司に思いを伝えられるのか。そして、貴司は相聞歌を作ることができるのか。第96回は、まさに桑原にしか紡ぐことのできない物語になっているはずだ。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』
2022年10月3日(月)から 2023年4月1日(土)まで
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:福原遥、横山裕、高橋克典、永作博美、赤楚衛二、山下美月、目黒蓮、長濱ねる、高杉真宙、山口智充、くわばたりえ、又吉直樹、吉谷彩子、鈴木浩介、高畑淳子ほか
作:桑原亮子、嶋田うれ葉、佃良太
音楽:富貴晴美
主題歌:back number 「アイラブユー」
制作統括:熊野律時、管原浩
プロデューサー:上杉忠嗣
演出:田中正、野田雄介、小谷高義、松木健祐ほか
主なロケ予定地:東大阪市、長崎県五島市、新上五島町ほか
写真提供=NHK