川島潤哉、『舞いあがれ!』でも怪しさ満点 朝ドラ常連俳優としての独特な持ち味

川島潤哉、『舞いあがれ!』でも怪しさ満点

「パンチがない」

 さっきまで鼻歌を歌いながら、機嫌良さそうに原稿を見ていたくせに、ちょっと胡散臭そうな男は衝撃的な発言をした。これには新作の短歌を見てもらっていた貴司(赤楚衛二)だけではなく、「デラシネ」に居合わせた史子(八木莉可子)や舞(福原遥)も動揺が隠せない様子。連続テレビ小説『舞いあがれ!』(NHK総合)第91話より、何やら周りを引っ掻き回しそうな怪しい編集者・リュー北條役で川島潤哉が出演している。

 川島は、大学を卒業後、演劇の世界へ。いくつかの客演を経て、2005年に劇団コマツ企画に所属すると以降は、同劇団の全作品に出演。退団した現在は、一人演劇「コテン」を企画上演しつつ、さまざまな映画やドラマに出演している。

 実は朝ドラの常連であり、これまで『純と愛』、『なつぞら』など6作に出演している川島。杉咲花がヒロイン・竹井千代を演じた『おちょやん』では、千代を女優としてオーディションで合格させるジョージ本田を演じた。ジョージ本田は千代が所属することになった「鶴亀撮影所」の映画監督で、アメリカ・ハリウッド帰りと言われているが、実際はハリウッドに住んでいただけ。彼は千代に芸名をつけることを提案し、竹井という苗字から「バンブーベロニカ」というなんとも言えない芸名を捻り出し、やんわりと断られていた。

 ジョージ本田とリュー北條は、名前も少し似ているが、なんだか胡散臭さまで似ているような気がしてしまう。リュー北條はもう少しセンスのある人であることを願いたいが、淡く儚いところが持ち味の貴司の短歌に対して、「もっと濃厚な歌が欲しい」と言っていることからして、望みは薄そうだ。

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