菊池風磨が狂気を解放させる 『ギバーテイカー』撮影現場レポート&特別映像公開
WOWOWにて放送・配信中の『連続ドラマW ギバーテイカー』より、菊池風磨(Sexy Zone)の撮影現場レポートと特別映像が公開された。
『ライフ』のすえのぶけいこ初の青年誌連載作品『ライフ2 ギバーテイカー』(講談社アフタヌーンKC)を原作とした本作は、娘を殺された刑事と、その娘を殺した猟奇的殺人犯が繰り広げる死闘を描いたクライムサスペンス。原作の設定である“妹が殺された刑事”を、“娘が殺された刑事”へと変更。中谷美紀が『連続ドラマW 東野圭吾 片想い』以来2度目となるWOWOWドラマ主演を務める。
この日、撮影が行われたのは、菊池演じるルオトが住み込みで働くベーカリー「幸せの穂」の自室で、1人の時間を過ごすシーン。計り知れぬ狂気を一気に解放させるルオトのさまを、菊池は声のトーン、口角の上げ方、歩みや瞬きの速度など、些細な表現にも気を配りながら演じる。壁に張り巡らされた倉澤の写真を愛おしそうに眺めながら、鼻歌を静かに響かせる場面では、鈴木浩介監督が「いい表情をするね」と称賛。瞳に冷たい光を宿らせ「樹先生、もうすぐだね。もうすぐ会える」と倉澤との再会を心待ちにする菊池の姿は、ルオトそのもの。菊池がルオトの得体の知れなさを表現し、狂気を次第に爆発させていく姿が捉えられた自室でのシーンは見どころのシーンのひとつとして完成した。
菊池は撮影中、「監督の撮影のスピードがとにかく速くて、日々試されているなと感じています(笑)。いい意味でスリリングな挑戦が続いている感覚があって、鍛えられている」と緊張感もありながら、「監督が始めの段階から『ハマっているね』と言ってくださったので、安心できましたし、嬉しかったです」と充実な日々を過ごしたことを明かしていた。
ルオト役を演じる俳優には、人を惹きつけるカリスマ性と、巧みな演技力が求められた。加えて原作が漫画だけに原作ファンのイメージも絵として根強いため、キャスティングは困難を極めることとなった。そんな中、それらすべてを兼ねそろえた唯一無二の人物として、白羽の矢が立ったのが菊池だ。
鈴木監督は「原作の世界観を大事にしつつ、ドラマ版に存在するルオトとして成立させるかに関しては、菊池さんのキャスティングがすべてでした」と明かし、菊池との初対面を「独特な存在感を纏われた方だなと感じたんです。“あ、ルオトだ。間違いなく彼がルオトになってくれる”と確信しました」と振り返る。そして、「菊池さんから醸し出される存在感に浸りたく、少し離れて見ていたくなりました。なので、敢えて言葉で交わすのではなく、カットの積み重ねで彼にメッセージを送り続けることにしました」と新境地へ挑んだ菊池への演出について明かし、「カメラを通して彼を見ていると、少しずつルオトと同化していく様を感じました。見事、ルオトに憑依してくれて大感謝です」と太鼓判を押す。
また脚本を手がけた小峯裕之は「物語終盤は魅力的なキャスト陣に触発されて生まれたシーンも多く、キャストが作品の世界観を広げてくれたと思っています」と、中谷、菊池をはじめキャスティングによって、ドラマの名場面が誕生したことを明かしている。中谷は菊池の演技に「脚本を徹底的に読み込んで、ルオトという猟奇殺人犯の役柄を深く理解し、アンニュイな雰囲気のシーンと、たたみかけるように相手を追い詰めるようなシーンと、場面によって緩急のあるお芝居に、心を酷くえぐられました」との称賛の言葉を贈り、クライマックスシーンの撮影前には「いかにルオトを活かすことが出来るかということが大切になるので、菊池さんが思う存分、究極の悪を演じられる撮影となるよう、私も一緒に彼の気持ちを受け止めて演じたいと思います」と気合を入れていた。
菊池は役作りについて「ルオトは一手先、二手先に“何かがある”と予感させる不気味さ、奇妙さがあり、不安を煽る恐ろしいキャラクターなので、難しい部分は多いです。特に残酷なセリフやシーンに直面する時は、普通の感覚では出来ないことが多く、ルオトとしては快感を得る行為であっても、“人が苦しんでいるのを楽しむ”という自分自身の引き出しにない感情をどのように表現すればいいのだろうかと悩みました。オーバー過ぎたら嘘らしく見えてしまうし、かといってライトな雰囲気で演じるのも違いますし、とにかくルオトのように“当たり前に残酷なことをする”というのは本当に難しい」と撮影中に明かしていた。
あわせて菊池のインタビューやメイキング映像、初出しの本編映像を収録した特別映像も公開された。
■放送情報
『連続ドラマW ギバーテイカー』(全5話)
WOWOWにて、放送・配信中
【放送】WOWOWプライム、WOWOW4Kにて、毎週日曜22:00〜放送
【配信】WOWOWオンデマンド
主演:中谷美紀、菊池風磨、深川麻衣、馬場ふみか、吉沢悠、斉藤由貴、池内博之
原作:すえのぶけいこ『ライフ2 ギバーテイカー』(講談社アフタヌーンKC)
脚本:小峯裕之
監督:鈴木浩介
音楽:林ゆうき、奥野大樹
チーフプロデューサー:青木泰憲
プロデューサー:小林祐介、黒沢淳、雫石瑞穂
制作協力:テレパック
製作著作:WOWOW
公式サイト:https://www.wowow.co.jp/drama/original/givertaker/
公式Twitter:@drama_wowow