『星降る夜に』北村匠海と吉高由里子の距離が急接近 登場人物たちの出会いが描かれる

『星降る夜に』北村匠海と吉高由里子が急接近

 そして、一星もまた千明に憧れる形で遺品整理士の道を志す。その仕事ぶりも、千明に自分が救われたように、遺された人たちにどれだけ愛されていたのかを伝えることをモットーにしている。鈴の母親の遺品整理したときにも、そうだったように。

 しかし、一星がまだまだ若いからだろうか。亡くなった方の愛情を感じられる遺品を届けても、トラブルになってしまうこともあるという。今回は「あの日プロポーズするつもりだった」と書かれた手紙と指輪を見つけた一星。封筒には住所の記載はない。ただ「南へ」という名前から、卒業アルバムを頼りに人探しを始める。

 そして、やっとの思いで見つけた“南さん”に手紙と指輪を渡す。届かなかった愛情がまた一つ伝わった……そう思えた瞬間「迷惑です」と、まさかの突き返される結果に。聞けば、南さんには夫も子供もいる既婚者。指輪の持ち主とは不倫関係だったのだ。

 一星の苦労話を聞いた鈴は「世の中いろいろあるね」と一言。そう、世の中にはいろいろあるのだ。信じたくないほどに悲しい出来事もあれば、びっくりするくらい嬉しい展開も。誰かに救われた自分が今度は誰かを救うこともあるし、誰かを救った自分がまた誰かに救われることもある。人生とは、何が起こるか全くわからない。

 振り返ってみれば、鈴と一星が再会したのもまた鈴の母親の死がきっかけだった。死(別れ)も生(出会い)も、避けようのない人生の一部。ならば2人の恋のように、その一つひとつの出来事から、少しでも心踊るような明日に繋がってほしいものだ。

 鈴と一星の関係性は「ステイ」から、おでこにキスをする距離まで縮まった。10歳の年齢差も、ろう者と聴者であることも、生と死を扱う職業の違いも、2人の間には特に障壁を感じているようには見えない。むしろ違うからこそ、自分1人では見ることのできなかった世界を知ることができるのかもしれない。

 そんな微笑ましい2人を見つめる1人の影が、拳を強く握りしめていたのが気になる。あれは誰なのだろうか。もしかしたら、鈴の訴えられた過去にまつわる人なのだろうか。また、深夜が鈴の涙に触れようとした手には、どんな気持ちがあったのかも見逃せないところ。

 そして、次回は一星の親友・春(千葉雄大)の過去が明らかになりそうだ。誰もが見えない心の傷を抱えて生きている。それぞれが秘めている心の傷が、少しでも癒やされる出会いがありますように。そう星に願いたくなった。

■放送情報
『星降る夜に』
テレビ朝日系にて、毎週火曜21:00~21:54放送
出演:吉高由里子、北村匠海、ディーン・フジオカ、千葉雄大、猫背椿、長井短、中村里帆、吉柳咲良、駒木根葵汰、若林拓也、宮澤美保、ドロンズ石本、五十嵐由美子、寺澤英弥、光石研、水野美紀
脚本:大石静
監督:深川栄洋、山本大輔
ゼネラルプロデューサー:服部宣之
プロデューサー:貴島彩理、本郷達也
音楽:得田真裕
制作:テレビ朝日、MMJ
©︎テレビ朝日
公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/hoshifuru_yoruni/
公式Twitter:@Hoshifuru_ex
公式Instagram:@hoshifuru_ex

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