木村拓哉と綾瀬はるかの“攻防”に釘付け 意外と観やすい時代劇『レジェンド&バタフライ』

意外と観やすい『レジェンド&バタフライ』

 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、木村拓哉の出演作で一番好きな作品は『眠れる森』(フジテレビ系)の宮川が『レジェンド&バタフライ』をプッシュします。

『レジェンド&バタフライ』

 東映創立70周年記念作品として、20億円もの製作費をかけて木村拓哉主演、大友啓史監督というタッグで製作された『レジェンド&バタフライ』。タイトルだけ聞くと、スター俳優が主演を務める海外のアクション映画かと思ってしまうが、これがまさかの時代劇。「本当にこのタイトルで良かったのか?」という余計なお世話は置いておいて、この作品で描かれるのは、「織田信長とその妻・濃姫の軌跡」と「本能寺の変の謎」という“誰も知らない”物語。

 上映時間はなんと168分。予告を入れたらほぼ3時間! ハリウッドの大作映画の上映時間が2時間30分〜3時間は当たり前となった昨今ではあるが、日本映画でこの尺はなかなかハードルが高い……と思いきや、意外や意外。『コンフィデンスマンJP』シリーズや先日始まったばかりのNHK大河ドラマ『どうする家康』などの古沢良太が脚本を手がけているだけあって、いわゆる一般的な時代劇とは違い、非常に親しみやすいタッチになっている。

 そんな古沢良太によるひとクセある脚本と、NHK大河ドラマ『龍馬伝』や『るろうに剣心』シリーズなどスケールの大きいアクション描写に定評のある大友啓史監督の演出が生み出す化学反応。前半は、ラブコメディ的な要素も垣間見える非常に開けた作りに。一方後半は、クライマックスとなる“本能寺の変”へ向けて、ガラリとその印象が変わっていく。戦闘シーンがほとんどないのも、織田信長を描いた作品としては一線を画している。

 そして作品を彩る豪華キャスト陣。中でも個人的に印象深かったのが、徳川家康を演じている斎藤工。パッと見ただけでは斎藤工だとはわからないほどのビジュアルで登場し、短い出演シーンながら圧倒的なインパクトを残している。

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