『アントマン』『GotG』『スパイダーバース』の新作が公開! 2023年注目のマーベル映画
こんにちは、杉山すぴ豊です。2023年がスタートしました。今年もたくさんのアメコミヒーロー映画が公開されます! 2023年公開のアメコミヒーロー映画をご紹介していきましょう。
マーベル映画については、今年2つのラインで公開されます。1つはご存じマーベル・シネマティック・ユニバース=MCU、もう一つはソニー・ピクチャーズによるソニーズ・スパイダーマン・ユニバース=SSU(これについては一時別の名称もあったのですが『モービウス』以降、この名称が採用されています)。MCUとSSUは物語的にマルチバース関係です。
まずはMCU。MCUの先陣を切るのは『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(2月17日日米同時公開)。この作品はMCUのフェーズ5のキックオフ作品となります。前作はサンフランシスコの街を舞台にしていました。今回は、アントマン一行が量子領域(クアンタム・レルム)に迷い込んでの大冒険となります。この世界は超ミクロ化することによって行くことができる世界ですが、ミクロの世界というよりミクロ化することでアクセスできるマルチバースの1つと言うほうが正確かもしれません。
ここは通常の時間、物理の常識が通じない異世界であり、それ故ここを使ってタイムトラベルが可能であり、『アベンジャーズ/エンドゲーム』での逆転劇につながるわけですね。ドラマ、『エージェント・オブ・シールド』でも言及されていました。本作でチェックすべきポイントは、ジョナサン・メジャース演じるカーンが“本格的に登場”することです。このカーンはMCUフェーズ5のメインヴィランの一人になると言われています。
その証拠に2025年公開予定の『アベンジャーズ』映画第5弾のタイトルが『アベンジャーズ:ザ・カーン・ダイナスティ(原題)』であり、その名がサブタイトルに盛り込まれていることからも本キャラの重要性がわかりますよね。
なお先ほど“本格的に登場”と書いたのは、すでにジョナサン・メジャースはMCUのドラマシリーズの『ロキ』で、カーンの変異体である“在り続ける者”を演じています。新たなアベンジャーズの物語はここから始まると言っても過言ではないでしょう。他に筆者が注目するのは3世代アントマンファミリーの活躍です。
本作の主役はスコット・ラングのアントマン(ポール・ラッド)、ホープのワスプ(エヴァンジェリン・リリー)ですが、彼らだけでなく初代アントマンのピム博士(マイケル・ダグラス)、その妻で初代ワスプのジャネット(ミシェル・ファイファー)、さらにスコットの娘キャシー(キャスリン・ニュートン)も活躍。特にキャシーはコミックでもスタチュアないしスティンガーと名乗るヒーローになります。予告編でもアントマンっぽいスーツを着ているので、彼女がヒーローデビューするのは確実でしょう。また昨年のサンディエゴ・コミコンで本作にモードックという人気ヴィランが出ることも確認されています。このキャラ、僕は大好きなのでモードックのデビューも嬉しいです。
次に来るのは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』(5月3日日本公開)。大人気『ガーディアンズ』シリーズの第3弾です。監督のジェームズ・ガン曰く、現行のガーディアンズメンバーによる最終作だそうで、かつロケットのオリジン(誕生秘話)が描かれます。
先日、東京コミコンで来日したネビュラ役のカレン・ギランさんも「ガーディアンズのひとつの区切りとなる、美しい物語になります」と言っていました。本作に新登場のキャラは3人いて、まずはハイエボリューショナリーという怪人。コミックの設定で彼は本名をハーバード・エドガー・ウィンダム博士といって、動物と人間のハイブリッド“ニューメン”を創っています。恐らくロケットは彼がアライグマから生み出したのでしょう。そしてロケットの恋人である、カワウソ・ベースのキャラ、レディ・ライラも登場。一時期、彼女の声をレディ・ガガが演じると噂されていましたが、ガン監督はやんわりと否定(しかしまだわからない……笑)。
そして前作のエンドクレジットのおまけシーンでその登場が示唆されていたアダムです(演じるのはウィル・ポールター)。コミックではアダム・ウォーロックと呼ばれるスーパー人造人間で、サノスとインフィニティ・ストーンの物語に大きく関わる人物でした。果たしてガン監督がガーディアンズのジャーニーをどう締めくくるのか? ちょっと寂しいですが、大期待作でもあります。またガン監督もこれを機にMCUを離れ、DCの方に行くのでガン監督のMCUも見納めです。
なお本作の前にディズニープラスで配信中の『マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル』を観ておくことをお勧めします。特にスター・ロードことピーター(クリス・プラット)とマンティス(ポム・クレメンティエフ)の意外な関係が明らかになるのでこれが大きな伏線になるかもしれません。
夏には『ザ・マーベルズ(原題)』(7月28日全米公開)。複数形ですね。まず3人のマーベルが登場します。この作品は2019年の映画『キャプテン・マーベル』の続編であると同時にディズニープラスのドラマ『ミズ・マーベル』の続編です。つまりキャプテン・マーベルとミズ・マーベルが共演。さらに『ワンダヴィジョン』で超人となったモニカ。彼女は『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』において、別バースのキャプテン・マーベルであることが示唆されているため、キャプテン・マーベルの変異体の一人とも言えます。
どうやら3人がそれぞれパワーを使うたびに、場所が入れ替わってしまうという不思議な現象が起き、この3人が手を組んで戦うみたいなお話になるようです(『ミズ・マーベル』の最終回でミズ・マーベルことカマラが部屋の中で突然消え、そこにキャプテン・マーベルが現れる、というのはこの現象を表現しているようです)。もう一つ気になるのは『梨泰院クラス』の韓国人俳優、パク・ソジュンが出演すること。彼の演じる役について様々な憶測が飛びかっていますが、住民が歌でコミュニケートする惑星アラドナの王子ヤン役ではないかと言われています。ただ彼が演じる役にはもう一つ説があって、別バースから来た “マーベル・ボーイ”ことノー=バーというクリー星人の戦士役ではないかとも予想されています。「マーベル“ズ”」というタイトルからして、こっちの可能性も否定できないですね。これ以外にMCUはドラマ『シークレット・インベージョン』、『エコー』、『ロキ』シーズン2、『アイアンハート』、『アガサ』(2024年の可能性もあり)などを予定しています。