岸井ゆきのと三浦友和が主人公の魅力を語る 『ケイコ 目を澄ませて』特別映像公開

岸井ゆきの×三浦友和『ケイコ』特別映像

 12月16日に公開を迎えた映画『ケイコ 目を澄ませて』の特別映像が公開された。

 本作は、2013年までに4戦を戦った耳が聞こえない元プロボクサー・小笠原恵子の自伝『負けないで!』を原案に、『きみの鳥はうたえる』の三宅唱が監督を務めた人間ドラマ。岸井ゆきの演じる両耳が聞こえないプロボクサー・ケイコと、三浦友和演じる視力を失いつつある会長の交流を描く。岸井、三浦のほか、仙道敦子、三浦誠己、松浦慎一郎、佐藤緋美、渡辺真起子、中村優子、中島ひろ子らがキャストに名を連ねている。

『ケイコ 目を澄ませて』特別映像

 公開されたのは、耳の聞こえないボクサー・ケイコを演じた岸井と、ケイコが通うジムの会長を演じた三浦のインタビューと本編を織り交ぜた特別映像。映像は目元に大きな絆創膏を貼ったケイコの横顔から始まる。痛々しくもあるがどこか美しい彼女のその傷は、勝利を収めた試合で負った勲章だ。そんなケイコに「いつまでボクシングを続けるの? もう十分じゃないの?」とたどたどしい手話で伝える母親の表情には、娘を心配する不安な気持ちが滲み出ている。この母親からの言葉を皮切りに、ケイコは自分が夢中になれることを周りに反対されながらこれからも続けていって良いのかと、今後の自分の人生について思いを巡らせるようになる。

 岸井はそんなケイコとの共通点について、好きなもの・ことに対する想いこそが似ていると分析し、「ケイコがボクシングに向ける情熱や想い、執着は、私が映画に賭ける想いだったり執着に似ていると思いました」と明かしている。また、性格の部分では口下手なところに共感するそうで、「ケイコは手話言語を使ったとしてもお喋りでは無いんです。でも思うことは沢山あるじゃないですか。けれど喋ることで消化するというような性格では無いので、想いだけが募っていく。それを書き留めることを私はよくします。ケイコも書き留めるという作業をするんです」と明かす。

 岸井の話す通り、ケイコは自分の感情を文字や絵でノートに書き留めるが、会長に向けての手紙はたった一行で終わるのだった。それは彼女が一人で抱えこみ、悶々と悩みぬいた末の苦渋の決断だ。その手紙を受け取ることになる会長を演じた三浦は、ケイコという人物について、「ケイコは特別な人でもないし、これはサクセスストーリーでも無いし。ボクサーは選手寿命も短いし。でも、そこにものすごく賭けている人、そこから何かを得ようとしている人。何かを見つけ出して生きる糧にしたいと思っている人」と表現している。

■公開情報
『ケイコ 目を澄ませて』
全国公開中
出演:岸井ゆきの、三浦誠己、松浦慎一郎、佐藤緋美、中原ナナ、足立智充、清水優、丈太郎、安光隆太郎、渡辺真起子、中村優子、中島ひろ子、仙道敦子、三浦友和
監督:三宅唱
脚本:三宅唱、酒井雅秋
原案:小笠原恵子『負けないで!』(創出版)
制作プロダクション:ザフール
配給:ハピネットファントム・スタジオ
2022年/カラー/ヨーロピアンビスタ/5.1ch/99分
©2022 映画「ケイコ 目を澄ませて」製作委員会/COMME DES CINEMAS
公式サイト:https://happinet-phantom.com/keiko-movie/
公式Twitter:@movie_keiko

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