新木優子、ディオールのオートクチュールドレスに気分上々 「一番しっくりきます」

『ミセス・ハリス』新木優子がドレスで登場

 映画『ミセス・ハリス、パリへ行く』の特別試写会with DIORが11月9日によみうり大手町ホールで行われ、ディオール ジャパン アンバサダーの新木優子と、本作の字幕監修を手がけた元日本版VOGUE編集長でファッションジャーナリストの渡辺三津子がトークショーを行った。

 本作は、『ポセイドン・アドベンチャー』などを手がけたポール・ギャリコの原作小説を映画化した人間ドラマ。舞台は1950年代、ロンドン。戦争で夫を亡くした家政婦がある日働き先で1枚の美しいドレスに出会う。それは、これまで聞いたこともなかった、クリスチャン ディオールのドレスだった。450ポンドもするというそのドレスに心を奪われた彼女は、パリへディオールのドレスを買いに行くことを決意。新しい街、新しい出会い、そして新しい恋……。夢をあきらめなかった彼女に起きる、素敵な奇跡。いくつになっても夢を忘れないミセス・ハリスの姿を描く。

 ディオールのオートクチュールのドレスと、総額約5千万円の1点もののジュエリーで登壇した新木は、パリのメゾンディオールを訪れて作ったオートクチュールドレスについて「ディオールのドレスをこれまでも何回か着る機会はあったのですが、このドレスが一番しっくりきます。細部にわたるまで自分のためだけに作られた特別なドレスで着ていると気分も上がります」とコメント。

 また、字幕監修を手がけたファッションジャーナリストの渡辺は「メゾンディオールが全面協力した映画と聞き、ぜひやりたいと思い挑戦しました。ファッション界の空気を短い字幕の中で表現するのは難しかったけれど、この映画を通じて感じてもらえたら嬉しいです」と字幕監修の感想を明かした。

 さらに、新木は「いくつになっても夢や希望を持ち続けることって大切なんだと思いました。女性のための映画だと思われるかもしれませんが、男女問わず、みんなに希望を与える映画だと思います!」と幅広い客層に向けて映画をアピール。主人公のハリスについては「頼もしい! そして主人公のようにポジティブなマインドを持つことで、周りを明るくしたり、場を盛り上げたりしていて、ポジティブでいることが大切だと改めて感じました。私もポジティブなマインドでいることを大切に持ち続けたいと思いました」と語り、渡辺もその意見に同意しつつ「ポジティブさにプラスして、ユーモアも大切だと感じました。ユーモアのセンスで初めて訪れた土地でも初対面の人々とすぐに打ち解けていて、人間として見習いたいなと思いました」とコメントを寄せた。

 また、新木は日常的に服を選ぶ際、「その日の気分に合わせて服を選んでいて、当日に服を選ぶことが多いのですが、明日は絶対にあの靴を履きたい! とか、今日だったらディオールの映画の試写会なので、ディオールの“バー・ジャケット”を着ていこう! とか、服やアクセサリーでテンションを上げることがあります」と明かした。

 渡辺もコロナ禍でファッションを楽しむ機会が減ってしまったことを嘆きつつ、「久しぶりに参加したパリのショーで、明日はどの服を着ていこう? と毎日考えるのが楽しみで、改めてファッションというものが、どれだけ自分の気持ちや生き方に影響を及ぼしているかを気付いた」とファッションが持つ力について語り合った。

 続けて、ディオールのドレスを諦めなかった主人公にちなみ、諦めなくてよかったと思うことを聞かれた新木は、「学生時代、この先どうしようかと進路に悩んだ時期に雑誌のレギュラーモデルに決まって、実際にファンの方に会ったりする機会ができて、直接気持ちを伝えてくれるファンの方の声を聴いたときに、この仕事を続けてきて良かったなと思いました」と、ファンへの感謝の気持ちを語った。

 本作に登場するディオールについて渡辺は「戦後初めてのディオールのショーが1947年に開かれたのですが、そこで発表されたのが“バー・スーツ”で、ファッション誌ではニュールックと呼んだのですが、それまでの戦時中の質素な服装から一転して、贅沢な布使いで女性らしいシルエットを生み出したファッションをディオールが提示し、世界中に衝撃を与えました」と、映画に描かれた当時のディオールが与えたインパクトを解説した。

 最後に、会場に集まったこれから映画を鑑賞する観客に向け、渡辺は「とにかくハッピーになれる映画なのでぜひ観て、そして自分ならどんなドレスを作りたいかを具体的に想像して楽しんでほしい」とコメント。続けて、新木は「この映画を観て、夢や希望、勇気をもらったので、皆さんにもそう感じていただける作品だと思います。観終わった後に心があったかくなって、自分にもキラキラしたものが待っているんじゃないかと思える映画なので、ぜひそのハッピーな気持ちを持って帰っていただき、明日はどんなファッションを着ようか? と考える幸せな時間が皆様にも訪れるのを願っています」と締めくくった。

■公開情報
『ミセス・ハリス、パリへ行く』
11月18日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
監督・脚本:アンソニー・ファビアン
出演:レスリー・マンヴィル、イザベル・ユペール、ランベール・ウィルソン、アル バ・バチスタ、リュカ・ブラヴォー、エレン・トーマス、ジェイソン・アイザックス
原作:ポール・ギャリコ『ミセス・ハリス、パリへ行く』(角川文庫)
配給:パルコ ユニバーサル映画
字幕監修:渡辺三津子(ファッションジャーナリスト)
原題:Mrs. Harris Goes to Paris
©2022 Universal Studios

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