『ちむどんどん』井之脇海の不器用な優しさに心温まる 矢作の視野の広さが暢子の助けに?
暢子(黒島結菜)の沖縄料理店が開店初日を迎えた『ちむどんどん』(NHK総合)第105話。お店は入れ替わり立ち代わりの大盛況で、妊娠中の暢子も忙しなく働く。そんな彼女を気遣う矢作(井之脇海)の行動が反響を呼んでいる。
矢作といえば、第100話で青パパイヤを切りながら流した涙が大きな話題となった。自分の腕に絶対的な自信があり、「アッラ・フォンターナ」を逃げるように辞めて独立するも、経営が上手くいかず多額の借金を抱えてしまった矢作。家族を失い、犯罪にまで手を染めてしまったが、暢子のお店に雇われる形で料理人として復帰を遂げる。その安堵や自分の過去に対する後悔から溢れ出る涙に視聴者の間でも感動が広がっていた。
しかし、矢作の暢子に対する冷たい態度は変わらず、周りとの軋轢を生んでしまう。果たして2人は上手くやっていけるのかという不安もあったが、歌子(上白石萌歌)の周りを和ませる雰囲気が矢作の態度を少しずつ軟化させていった。そして、ついに第105話では、「大丈夫か? お腹の子、ちゃんと気を付けてるか?」という暢子を気遣う言葉が彼から飛び出す。ホールはやらないと主張していたが、暢子を休ませるために料理の提供まで行った。
その直前に矢作は、暢子から「知らないお客様だけでお店が満席になったら、私はあなたのお店に行く」 という房子(原田美枝子)との約束を聞かされていた。彼自身も自分を許してくれた房子に、料理人として復帰した姿を見てもらいたいと思ったのかもしれない。それまでお店を長く続けるためにも、暢子に協力するという選択をとったのだろう。そんな不器用な優しさに、SNSでは「言い方が優しくてうるっとくる」「不器用な人だけど根は良い人」と絶賛する声が相次いだ。
また、矢作の暢子に対するアドバイスは言い方にトゲはあってもいつも的を射ているものでもある。沖縄料理店「ちむどんどん」は開店わずか2カ月で客足が遠のいてしまうが、矢作の視野の広さは経営に悩む暢子を助けてくれるのではないだろうか。
■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK