吉村界人主演で『海の夜明けから真昼まで』実写化決定 「イデオロギーを揺さぶれたら」
うめざわしゅんの短編集『海の夜明けから真昼まで』が、吉村界人主演、林隆行監督で実写化されることが決定した。
本作は、『ダーウィン事変』で“マンガ大賞2022”大賞を受賞した作家うめざわが、約10年前に描いた短編集『一匹と九十九匹と』の一編『海の夜明けから真昼まで』を実写化したもの。短編集『人間、この劇的なるもの』の第3章として、テアトル新宿、シネ・リーブル梅田にて限定上映される。
監督を務めたのは、若手映画監督の登竜門とされる田辺・弁慶映画祭の第15回にて審査員特別賞を受賞し、テレビCM、ドラマ、MVなど様々な映像作品を手がける林。
『人間、この劇的なるもの』の第1章の『情動』は、生きる理由も死ぬ理由も失った青年の儚く光る人間物語。新型ウイルスが蔓延し、未曾有の事態に陥った東京では、ロックダウンから3カ月が経とうとしていた。突発的に日常が途絶えたことで、マモル(29)は、人間としての感情を徐々に失っていく。
第2章の『そこにいようとおもう』では、青年から大人へ変わっていく中で揺れ動く学の心情が美しい情景とともに描かれる。子供の頃からの幼なじみである学、健介、裕太の3人は、同級生・隆の葬式のため久しぶりに帰った地元で再会する。葬式の帰り、1台のタクシーで駅へ向かう3人。昔話で盛り上がる健介と裕太。学は、健介、裕太との会話にどこか苛立ちを感じていた。
そして第3章の『海の夜明けから真昼まで』は、生きづらさを抱える人々の一歩踏み出す瞬間を描く。社会と自分に絶望し、生きる事を諦めた、ある男。そのある男による監禁事件に巻き込まれた女子高生・麻衣。暴力事件を起こして、居場所を失った麻衣の同級生・氏家。都心から少し離れた小さな港町で起こった、1つの監禁事件をきっかけに、3人の歯車がゆっくりと動き出す。
コメント
うめざわしゅん
インコレクトな原作漫画が10年経って今どう実写化されるのかとても楽しみです。
吉村界人
小さな承認欲求を埋めるより何かを翻す様な表現にこの身を置いていたいと感じています。
だから満たされない気持ちを力ずくで表現に変えようとする監督の舟に乗りました。
この時代のイデオロギーを揺さぶれたら嬉しいです。
林隆行
俳優・吉村界人は、現実でもスクリーンの中でも常にそこにいる。
そんな彼と一切嘘をつかず、見たい世界を追求した3本の映画を作りました。
関わってくれたスタッフや俳優部にも本当に感謝しています。
また、うめざわ先生の漫画がずっと大好きで、
今回先生の原作を映画化させていただけて本当に嬉しいです。
今この瞬間を生き抜く全ての人たちに届く作品になればと、切に願っております。
■公開情報
『人間、この劇的なるもの』
9月19日(月・祝)、9月20日(火)、9月21日(水)東京・テアトル新宿
10月20日(木)シネ・リーブル梅田
にて限定上映
ほか全国順次公開予定
『情動』
監督:林隆行
出演:吉村界人、吉倉あおい、大津尋葵ほか
『そこにいようとおもう』
出演:吉村界人、須賀健太、和田颯(Da-iCE)、村田秀亮(とろサーモン)
『海の夜明けから真昼まで』
原作:うめざわしゅん『一匹と九十九匹と』
監督:林隆行
出演:吉村界人ほか
公式サイト:https://gekiteki.info/
公式Twitter:@ningen_gekiteki
公式Instagram:@ningen.gekiteki