『ちむどんどん』の“NGワード”製造機 宮沢氷魚演じる和彦、恋愛偏差値は0点?

『ちむどんどん』“NGワード”製造機の和彦

 この結末を察していた愛は、冒頭で紹介した和彦への思いを綴った手紙を用意していた。優柔不断で諦めが悪いところ、頑固で鈍感なところなど、確かに彼女が綴った和彦の性格は言い得て妙である。

 愛が新しい道を歩むことになり、彼女と別れた和彦は、その足で暢子に気持ちを伝える。優柔不断な性格はどこへやら、すぐに結婚へと動きだした。

 和彦は、挨拶をするため、しばらく連絡をとっていなかった重子と対峙。とにかく和彦ママは強烈キャラで「結婚は許しません」の一点張り。神経を逆なでするような行動を繰り返していく。和彦も何とか牙城を崩そうとするが、母親の言動に苛立ち「(結婚を後悔すると言われ)もうしてるよ! 母さんの子どもに生まれたこと」「僕は母さんみたいな奥さんがほしいわけじゃない。むしろそんな女性は嫌だ!」など、暴言を連発してしまう。暢子のフォローもあって、今は落ち着いているが、また感情に任せて失言してしまわないか心配である。もちろん、自分の気持ちに正直なのは大切なことだが、和彦はしっかり固めるべきプロセスを踏まず、恋人にも母親にもNGワードをぶつける欠点があるのだ。

 ただ、仕事面や暢子にとっては、希望を与える側になることもある和彦。現在、西洋料理店「アッラ・フォンターナ」にピンチが訪れており、暢子も結婚どころではない。そんな彼女を和彦が支えていくのか? 彼が子どものころ、家族と離れて東京行きを決めた暢子に「俺が守ってやる」「俺を頼りにしろ」と心強い発言をしていたことがあった。あの勇ましい和彦が戻ってくることに期待したいし、最後には信頼を取り戻す“起死回生の大逆転”を起こすと信じている。

 愛の手紙は、最後にこう締めくくられていた。

 「あなたの幸せを心から祈っています」

 彼女の気持ちに応えるためにも、和彦には、暢子に対して正しい言葉を使い、正しい選択をして幸せになってほしいと強く願う。

■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる