2022.07.13 08:00

オースティン・バトラーからゼンデイヤまで　子供向け番組出身のスター俳優たち

文＝清水久美子

　ディズニー・チャンネルのオリジナルシリーズを経て、セレブになった人には、リンジー・ローハン、ヒラリー・ダフ、マイリー・サイラス、セレーナ・ゴメスなどがいるが、近年、最も輝いているのは、ゼンデイヤではないだろうか。彼女は『シェキラ！』『ティーン・スパイ K.C.』などのディズニー・チャンネルの人気番組で主演を務めて大人気アイドルとなった後、『スパイダーマン』シリーズや、『グレイテスト・ショーマン』『DUNE/デューン砂の惑星』などの大作映画で存在感を発揮している。ゼンデイヤに対しても、「ついこの前までキュートな子役だと思って観ていたのに……」と、親心のようなものを感じてしまう。

　オスカー俳優のエディ・レッドメインも、英国の子供向けチャンネルCITVのテレビシリーズ『Animal Ark（原題）』が初めての映像の仕事だという。残念ながら、この番組は画像でしか確認ができなかったのだが、あまりにも可愛らしい姿に感動。ちなみに、本作には『ボヘミアン・ラプソディ』でブライアン・メイを演じたグウィリム・リーも出演していた。

　『ボヘミアン・ラプソディ』といえば、フレディ・マーキュリーを演じてオスカー俳優となったラミ・マレックが主演を務めたが、彼のデビュー作はティーンに大人気のファミリードラマ『ギルモア・ガールズ』。ディズニー・チャンネルやニコロデオンの番組ではないが、心温まるシリーズで、スター俳優であるマレックもこういった番組出身なのが感慨深い。

ラミ・マレック『ボヘミアン・ラプソディ』(c)2018 Twentieth Century Fox

　最後に、オスカー俳優つながりで、レオナルド・ディカプリオも大ヒットファミリードラマ『愉快なシーバー家』でブレイクしたことを付け加えておきたい。ディカプリオこそ、スター俳優の代名詞的存在だが、映画で大活躍する以前は子供やティーンが夢中になる番組で注目された一人だった。ハリウッド映画でスター俳優の名演技を楽しむ際、彼ら・彼女らの過去にも想いを馳せてもらえたら何よりだ。