栗山千明、不安だった10代からの変化 「いろんなことを受け入れられるようになってきた」

栗山千明、「不安だった」10代からの変化

 映画『鋼の錬金術師』の最新作にして完結編となる『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』が6月24日に公開となった。今回新たに登場するキャラクターとして熱い注目を浴びているのが、前作『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』にも登場した山本耕史演じるアレックス・ルイ・アームストロングの姉で、原作ファンからの人気も高いオリヴィエ・ミラ・アームストロングだ。演じるのは、深作欣二監督の『バトル・ロワイアル』やクエンティン・タランティーノ監督の『キル・ビル Vol.1』などで世界に衝撃を与え、最近では『ファイトソング』(TBS系)や『パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~』(日本テレビ系)に出演、7月からは主演ドラマ『晩酌の流儀』(テレビ東京系)の放送も控えている栗山千明。原作・アニメ共に『鋼の錬金術師』の大ファンだったという栗山に、実写版に参加できた喜びや10代からの変化について語ってもらった。

オリヴィエは「どれだけ再現できるかが大変だった」

栗山千明

ーー完成した作品を昨日ご覧になったばかりだそうですが、いかがでしたか?

栗山千明(以下、栗山):どの作品でもそうなんですけど、自分が出てくると「わーっ」てなってしまって(笑)。やっぱり「もっとこうすればよかったかな」とか「大丈夫かな」という視点で観ちゃうんですけど、自分が出ていないところに関しては、1ファンとしてすごく楽しめました。

ーー『鋼の錬金術師』に関しては、もともと原作とアニメの大ファンだったそうですね。

栗山:そうなんです。なので1作目のときは出演されている方たちが本当に羨ましくて。皆さん『鋼の錬金術師』の世界に生きていて、いいなぁと思っていました。当時はまさか自分が参加できるとは思ってもいなかったので、今回参加させていただけることが決まって本当に嬉しかったです。原作もアニメも大好きだったとはいえ、今回の映画の脚本を読んだらまたグッとくるものがあって。改めて『鋼の錬金術師』の奥深さを感じました。

ーー先日行われた完成披露試写会では、山田涼介さんをはじめ共演者の皆さんが栗山さんのオリヴィエを大絶賛されていましたよね。

栗山:褒めていただいて嬉しいんですけど、あまりハードルを上げないでほしいです(笑)。あとでヘコみたくないので……。

ーー(笑)。でも皆さんの言う通り、存在感がすごかったです。

栗山:ありがとうございます(笑)。オリヴィエは『ハガレン』の中でも好きなキャラではあったので、もともとツボと言うか、良いところは知っているつもりだったので、それをどれだけ再現できるかが大変ではありました。

鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成

ーー栗山さんが思うオリヴィエの“良いところ”は具体的にどのあたりだったんですか?

栗山:“内に秘めたるものの強さ”ですかね。誰よりも仲間想いな一面があるんですけど、それを最後の最後まで感じさせない隙のなさがあるんですよね。そのギャップがカッコいいと思っているので、そういった私がカッコいいと思うオリヴィエの要素を自分でもちゃんと表現できたらいいなと思って演じていました。ただ自分としては、もうちょっと低い声が出せたらいいなとか、もっと背が高かったらいいなとか、いろいろ思うところはあるんですけど……。

ーーそうなんですか!? 全くそんなことないと思いますよ。アクションもすごかったですし。

栗山:アクションは必死でした! 右手にサーベル、左手に銃を持っているので、動きがなかなか大変で……。しかも普段使わない左手で銃を撃ったりするので、全然思うように動かせなくて難しかったです。

ーーそういう難しさもあったんですね。既に出来上がっているチームの中に新たに入っていくことに対しての緊張感はありましたか?

栗山:もちろん緊張もしますし、どんな現場なんだろうと若干不安もあったんですけど、曽利(文彦)監督と山田(涼介)くんが、人柄的にもすごく優しくて、気遣いされる方だったので、本当にすんなり入ることができました。あと、舘(ひろし)さんとか丸山(智己)さんとか平岡(祐太)くんとか、共演シーンが多い方は過去に共演経験があった方が多かったので、そこはすごくラッキーだったと思います。

ーーオリヴィエの弟であるアレックスは山本耕史さんが演じていますが、実年齢は山本さんの方がだいぶ年上ですよね(笑)。

栗山:そうなんですよ! 最初に聞いたときに、「あれ? 姉弟設定変わった?」と思いました(笑)。山本さんもすごく気さくに現場を盛り上げてくださって。本当に面白くて優しい方ですね。アレックスは実写化において1、2を争うハードルの高さのキャラクターだと思うんですけど、その難しいキャラクターをよくここまで再現できたなと感激しました。

ーーすごい再現度でしたよね(笑)。でも人気漫画の実写化って、やはり原作ファンの方から厳しい意見を寄せられがちだと思うんですが、漫画好きでもある栗山さんはその辺りをどのように捉えていますか?

栗山:漫画好きとして、その気持ちはすごくわかります。正直、原作と比較すると「あれっ?」って違和感を感じる作品もありますし。ただ、あえて原作とは違う視点で作っている作品もあるので、そこはいろんなやり方があるのかなと。

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