『ちむどんどん』田良島の金言が身に沁みる 暢子と歌子の関係はどうなってしまうのか

『ちむどんどん』田良島の金言が身に沁みる

 二ツ橋シェフ(高嶋政伸)の知られざる過去話から始まった、『ちむどんどん』(NHK総合)第49話。あれだけ穏やかに見えていた二ツ橋が酔った勢いで三郎(片岡鶴太郎)を殴るという事件があった。その原因は「アッラ・フォンターナ」のオーナー、房子(原田美枝子)が大きく関わっていた。

 店に辞表を出した二ツ橋は暢子(黒島結菜)に仕入れ先の引き継ぎをするために、漁港へと訪れていた。そこで美味しそうなイカを見つけた二人は、近くの食堂で捌いてもらって食べることに。誤解されやすいが、本当は愛情深い房子をよろしく頼むと暢子に伝える二ツ橋。「私はオーナーほど美しく、優しく、知性と気品に満ち溢れた素晴らしい女性を、他に知りません」という彼に、暢子は「好きなんですか?」と思わず突っ込む。そんな彼女の言葉に「は?」という顔をしていた二ツ橋。リスペクト=恋心とすぐに結びつかないぞ、という演出が展開されるかと思いきや、それから二ツ橋が語った“後輩の話”は、まさしく自分が房子に対して経験した失恋話だった。10年前に房子に告白をした二ツ橋だったが、房子には忘れられない人がいて断られたという。しかも、その忘れられない人というのが三郎だというのだから、酔っ払った彼が当たり散らかしていたことへの説明がついた。

 そのことを、将棋を打つ「あまゆ」の店主・順次(志ぃさー)と田良島(山中崇)に話す暢子。どうやら彼らは実情を既に知っていたようで、房子と三郎が戦争前には結婚するはずだったという関係も明らかになった。しかし、それ以上のことを知らない順次に暢子は「なぜ聞かない?」と問う。

 「わかってても、わかってないふりをした方がいいこともある」と、さらりと良いことを言う田良島。続けて彼が放った金言も、身に沁みる。

「世の中は不公平で理不尽なことがたくさんある。頑張れば必ずハッピーエンドになるわけでもない。だけどね、“明日はきっといい日になる”と思うことが大事。何があってもあきらめないで、どうすれば少しでも楽しく、希望を持って生きていけるか。料理作りも新聞作りも、そんな思いを込めてやってるんじゃないかな」

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