林遣都×仲野太賀の共通点は“人間臭さ” 坂元裕二脚本『初恋の悪魔』は期待しかない!

『初恋の悪魔』が早く観たい!

最も新作が待ち望まれる作家・坂元裕二

 しかもそこに坂元裕二という名前が加わるのだから、期待は何倍にも膨らむ。時代を見る目。愛すべき人物造形。軽妙洒脱な会話。今や坂元裕二は、野木亜紀子と並んで、最も新作が待ち望まれる作家のひとりだろう。

 トレンディドラマの立役者として名を売った坂元は、2007年、いじめを題材にした『わたしたちの教科書』(フジテレビ系)で一気に社会性を高め、『Mother』(日本テレビ系)、『Woman』(日本テレビ系)、『それでも、生きてゆく』(フジテレビ系)、『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系)と次々と作品を発表し、社会の隅で生きている人たちの決壊寸前の胸の内を繊細に描き切った。その一方で、『最高の離婚』(フジテレビ系)、『問題のあるレストラン』(フジテレビ系)などコミカルな中に社会問題を織り交ぜるバランス感覚の巧みさも見せつけ、『カルテット』(TBS系)、『大豆田とわ子と三人の元夫』(カンテレ・フジテレビ系)という名作をドラマ史に残した。坂元もまた、林や仲野同様、その仕事ぶりを通して、ドラマファンから厚い信頼を獲得していった。

 その3人が組むのだから、これはもう各々のファンのみならず、ドラマファンにとっても僥倖としか言いようがないニュースだ。しかも坂元はすでに昨年の朗読劇で林とも仲野とも組んでいる。永山瑛太、満島ひかり、松たか子など、これまでも馴染みの俳優を重ねて起用し、新たな魅力を花開かせてきた坂元だけに、林と仲野に対し、どんなキャラクターを書き下ろすのか、想像するだけでワクワクする。

 現時点で公になっている情報はまだ少ないが、警察署を舞台とした男女4人の恋と友情の物語であり、公式では“小洒落てこじれたミステリアスコメディー”と銘打たれている。演出を務める水田伸生とのタッグとなると『Mother』、『Woman』、『anone』(日本テレビ系)とシリアス調のヒューマンドラマが続いていたが、どうやらかなり風合いは異なる模様。坂元らしい小粋な台詞回しと、胸に沁みる名言が楽しめるドラマになりそうだ。

 いずれにしても、芝居と脚本、それぞれのセクションで常にベストを尽くし、この人が関わるなら観てみたいと思わせる信頼を築いてきた3人だけに、期待するなと言う方が無理な話。林遣都×仲野太賀×坂元裕二が紡ぐ極上の三重奏にこの夏は酔いしれたい。

■放送情報
『初恋の悪魔』
日本テレビ系にて、7月スタート 毎週土曜日22:00~22:54放送
出演:林遣都、仲野太賀
脚本:坂元裕二
演出:水田伸生ほか
プロデューサー:次屋尚ほか
チーフプロデューサー:三上絵里子
制作協力:ザ・ワークス
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/hatsukoinoakuma/
公式Twitter:@hatsukoinoakuma
公式Instagram:@hatsukoinoakuma_ntv

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