『17才の帝国』星野源の意味深な表情は何を意味するのか 早くも物語は折り返しへ

『17才の帝国』星野源の表情が意味するもの

 真木が、ウーアが作られた旧・青波市の前市長・保坂(田中泯)のもとへ挨拶しに行った際の、平の表情も印象的だ。ウェアラブルデバイスから首相権限で個人データにアクセスし、保坂らの情報を読み取った真木。そこに人としての礼儀は一切なく、失礼だと罵倒されながらも、真木はソロンを駆使した自身のペースを崩さない。思わずほくそ笑む平は真木のその“まぶしさ”を嘲笑したのだろうか。中間管理職に近い、現在の立ち位置に幸福を感じられていない平の野心的な眼差しも、今後の展開に生きていきそうだ。

 少々脱線するが、女子生徒のガールズトークを盗み聞きしてしまった真木がサチに「彼女もいないよ」と答える時の山田杏奈の表情は、アニメならば間違いなく「キュン!」といった擬音がつく、青春ど真ん中かつ「補佐官としてしっかりしなきゃ!」という心情が見える見事な演技である。

 早くも折り返しを迎えることとなる次週の第3話「夢見る街」では、真木が呼びかける謎の人物「ユキ」の真相が明かされようとしている。

■放送情報
『17才の帝国』
NHK総合にて、毎週土曜22:00〜放送(全5回)
出演:神尾楓珠、山田杏奈、河合優実、望月歩、染谷将太、星野源ほか
作:吉田玲子
制作統括:訓覇圭
プロデューサー:佐野亜裕美
演出:西村武五郎、桑野智宏
写真提供=NHK

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