『俺かわ』山田涼介の前に津田健次郎が立ちはだかる 康介の行動が導く“本当の恋”の真相

『俺かわ』康介から考える“本当の恋”の真相

 食欲不振、ため息、締め付けられるような胸の痛み……。『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』(テレビ朝日系)第4話、これまでに経験したことがない身体の異変を感じた丸谷康介(山田涼介)は、社内診療所で診察を受けることに。そこで下された診断は、“恋の病”。康介は、“ロボット女”こと真田和泉(芳根京子)に恋をしてしまったのだ。

 とはいえ、康介は人並み以上に恋愛をしてきた29歳である。初めて恋をした時のように、「この感情の正体はなに!?」と不安になるはずがない。それに、つい最近フラれた元カノ・森保莉子(鞘師里保)と付き合っていた時は、こんな感情になったことなんてなかったではないか。きっと、診断結果が間違っているはず! と腑に落ちない康介だが、裏を返せば、これまでの恋愛が“本当の恋”ではなかったと解釈することもできる。

 しかし、“本当の恋”とは何なのだろう。見返りがなくても、相手のために何かをしてあげたいと思うこと? それとも、短所すらも愛おしく思えることだろうか。あるいは、一緒にいると安心する相手への想いを指している可能性もある。「何ポイント貯まったら、本当の恋と呼んでいいですよ」などと決められた数値があればいいが、恋愛はそう簡単にはいかない。ただ、第4話の康介の行動を通して、「“本当の恋”とは?」の真相に、少し近づいた気がする。

 和泉に恋をする前の康介は、“自分”を大事に生きてきた。周囲への気配りもしていたが、あくまで自分という主体があった上でのこと。ビジュアルはいつも完璧で、もちろん服装に乱れが生じるなんてことはなかった。彼の場合は、他者がかけてくる可愛いのプレッシャーが大きすぎて、知らず知らずのうちに負荷を負っていたのかもしれない。たとえ、プラスの方向にかけたバイアスだとしても、かけられた人間にとっては、“呪い”になることもある。

 莉子が、「(康介は)自分のことにしか、興味がないんだよ!」と言ったのも、そういう部分に寂しさを感じていたからではないだろうか。莉子のことが好きというよりも、莉子といる時の“自分”が好き。もちろん、自分を好きになれる相手と一緒にいるのは、悪いことではない。ただ、莉子からしたら“莉子”というフィルターを通して“自分”を見ている康介に、鬱憤が溜まっていったのだろう。

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