スカパラ 谷中敦が語る俳優業への挑戦 初主演ドラマは「自分を投げ出して楽しんでいる」
スカパラのメンバーといると、高校生、大学生の気持ちのまま
――数話分の脚本を読ませていただきました。毎回、生徒からの悩み事に、徳井さん演じる喜多見が店長を務めるバーで、渋谷先生が答えていきます。このバーでのトーク部分が、脚本にはごっそりありませんでした。トークパートは、みなさんで自由に話しているそうですね。第1話の生徒からの悩み事は「どうしたらモテるか」という、まさに谷中さんへのアテ書きだからこそのテーマです。
谷中:そうなんですかね、そうなんでしょうね。夢中になって喋ってしまいました。
――これまでにも同様の相談はされてきているのでは?
谷中:よく聞かれます。「男前でいるには、どうしたらいいんですか」「谷中さんのようにダンディな人は、どんなことを考えているんですか」とか。でもそんなこと聞かれても答えられませんよね(笑)。男前前提で話されているわけだから、それに乗っかれないじゃないですか。大変なことになりますよ。
――谷中さんなら全然問題ありませんよ。
谷中:そんなこと、こっ恥ずかしくてできないですよ。でも渋谷先生にはいろいろお考えもあると思うので、役に乗っかって自信を持って生徒にアドバイスしてます。僕も30年以上活動してきて、スカパラのメンバーと一緒にいると、移動教室とか修学旅行じゃないですけど、高校生、大学生の気持ちのままなんです。年齢のことを気にしてなくて。でも当然ながらジェネレーションギャップというのはあって、若手のアーティストや20代の子たちと話していると、「こういうことはあまり俺は考えなかったな」といったことが出てくるんです。今の子はもっといろんなことを考えていて、分析力の高い子がすごく多い。でもそうした力があるだけに、分析の刃が自分にも向いてしまって動きづらくなってしまう。でも僕らと話をすることで新たに感じられることもあるし、僕らも脳を活性化できるので、すごく面白いです。
かつて夜な夜な繰り広げていたトークセッションの経験が生きている
――確かに、谷中さんと徳井さんといった大人同士が話すのを見るのも楽しそうですが、若い子たちが一緒にいることで、新しい空間になりますね。
谷中:徳井さんも46歳。自分たちだけで話していると若手に伝わりづらいようなこともあると思うんですけど、若い生徒役の子たちに伝えようとすることによって、僕ら自身も見えてくることがある。それに僕らには当たり前だったことも、今の世代には当たり前じゃなかったりします。自分たち世代の楽しい話だけしても「今の時代はそんなふうに動けないんですよ」となってしまう。今回のトークは、「悩み相談」でもあるので、一緒になってどうしたらいいかを考えていくことが大事。それに若い子には、抽象的な夢とか将来の話をしても分からないから、具体的に話をしたほうがいいと感じましたね。
――渋谷先生でありながら、谷中さん自身の経験や考えが出ているわけですよね。
谷中:あくまでも渋谷先生として、ですけどね。僕はお酒を止めて13年になりますが、以前は毎晩のように色んな人と会って夜な夜なトークセッションを繰り広げていました。一晩に20~30件の連絡先が増えてましたね。今はひとりひとりと丁寧に接しようとシフトしていますが、当時のトークセッションの経験も生きています。
――ところで、徳井さんは谷中さんからのご指名だと聞きました。そして第2話からは、トークパートに、毎回スペシャルゲストが登場するそうですが、そうしたゲストもみなさん、谷中さんのお知り合いなのですか?
谷中:徳井さんのことは昔から大好きで、LINEでもよくやりとりさせてもらっています。今回、受けてくださって、本当に嬉しかったです。トークパートのゲストも、そうですね。渋谷先生のお友達ですから、僕の友達です(笑)。
俳優業へも果敢に挑戦
――最後に俳優としてのお仕事についても教えてください。『大豆田とわ子と三人の元夫』なども話題を集めましたが、お芝居への挑戦は楽しいですか?
谷中:『大豆田~』に出させていただいたときも、キャラクターの濃い役で、一生懸命自分とは違う人になりました。自分では絶対に言わないようなパワハラのセリフが並んでましたから(苦笑)、演じるという意味ではやりがいがありました。放送が終わったあとも、SNSなどで「あのクソ社長」とか言われたりして、そうやって他の人になるというのは面白いなぁと思いましたね。ただ僕は俳優としてずっとやってきているわけではないので、とにかく巡り会った役を一生懸命やっていくだけだと思っています。スカパラでずっと応援してきてくださっている方々は、僕が色々なチャレンジをして、色々な失敗をしてきているのを見てきているので、僕が俳優をやるということに関しても、ドキドキしながら見ているんです(笑)。親心というか、家族のように。そうした方々にも安心して楽しんでもらえるように頑張っています。
――期待しています。
谷中:渋谷先生がだいたい教えてくれますよ。だいたいしか教えませんけどね(笑)。いやあ、もっとたくさん喋りたかった。ぜひ楽しみにしてください!
■放送情報
『渋谷先生がだいたい教えてくれる』(全10話)
TOKYO MXにて、4月5日(火)スタート 毎週火曜23:30〜放送
出演:谷中敦、徳井義実、里々佳、みなみかわ
脚本:金沢知樹
演出:小川弾
放局:TOKYO MX
製作・著作:ソニーミュージックエンタテインメント
制作:株式会社ギークサイト
公式サイト:https://shibuya-sensei.com
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