“持たざる者”たちの激苦な愛と青春のラプソディ 早織主演映画『辻占恋慕』ポスター&特報

 大野大輔監督の最新作『辻占恋慕』が5月21日に公開されることが決定。あわせてティザービジュアルと特報映像が公開された。

 本作は、TAMA NEW WAVEでグランプリほか3冠に輝いた『ウルフなシッシー』や、YouTubeドラマから発展した『アストラル・アブノーマル鈴木さん』の大野監督が描く、平成から令和へと変わりゆく時代を生きる“持たざる者”たちの激苦な愛と青春のラプソディを描いた物語。

 ロックデュオ「チカチーロンズ」のボーカル・信太は、ある日の対バンライブでギターの直也にドタキャンを食らわされる。路頭に迷う信太に救いの手を差し伸べたのは、シンガーソングライターの月見ゆべしだった。売れない、金ない、時間ない、三十路同士の二人は共鳴し、やがて信太はゆべしのマネージャー、そして恋人となる。しかしメジャーに進出させたい信太と自分のスタイルを頑なに曲げないゆべしの溝は日に日に深まっていくばかりで……。

 鳴かず飛ばずのシンガーソングライター、月見ゆべしを早織が演じた。早織は、それまでギターを持ったことがなかったものの、今回の出演にあたり、劇中歌を手掛けた西山小雨のサポートを受けながら練習を重ね、撮影時には吹き替えなしで演奏。夢を捨ててゆべしを支えるマネージャーとなる信太役には、大野監督自ら出演。そのほか、濱正悟、元AKB48の加藤玲奈、川上なな実、ミスiD出身のひらく、福永朱梨、小竹原晋が出演する。

大野大輔監督×早織『辻占恋慕』特報映像

 公開された特報映像は、「30歳、同い年の二人。」というテロップと、将来への漠然とした不安を語るゆべしのショットから始まる。その後、西山小雨が手掛けた「雨の日」に乗せて、ゆべしと信太の“青春の終わり”が描かれていく。

 ティザービジュアルには、「すべてのアーティストに捧ぐ―――うるせえ馬鹿野郎。」というコピーとともに、主題曲となった「辻占恋慕」の歌詞が綴られている。

コメント

早織

公開決定、ありがとうございます。
もう今のわたしには月見ゆべしを演じられないと思います。撮影期間中、心とからだ、そのときのわたしのすべてを注ぎました。
持っていた理想に届かず涙もしました。月見ゆべしはまぎれもなく等身大の自分の姿です。
『辻占恋慕』は観てくださる方にどんな風に映るのでしょうか。人生の上ではわずかかもしれない、でも確かだったあの時間を楽しんでいただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。

大野大輔監督

およそ三年の歳月を経て「辻占恋慕」が遂に完成しました。
コロナ禍もあって製作は難航しましたが、そのおかげで作品のテーマはより重層的なものになったと思います。
何より先の見えない準備期間中、ひたむきに月見ゆべし像を作り上げてくださった早織さんには感謝してもしきれません。
この作品がより多くの人に届くことを心より祈っております。

■公開情報
『辻占恋慕』
5月21日(金)新宿K’s cinemaほかにて全国順次公開
監督:大野大輔
出演:早織、大野大輔、濱正悟、加藤玲奈、川上なな実、ひらく、福永朱梨、小竹原晋、堀田眞三
配給・宣伝:SPOTTED PRODUCTIONS
(c)2021 E&E

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「映画情報」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる