『ファイトソング』凛役に共感も 藤原さくら、女優デビュー作『ラヴソング』からの変化

藤原さくらが語る、女優デビュー時からの変化

 民放ドラマ初主演となる清原果耶演じる主人公・木皿花枝と、一発屋ミュージシャンの芦田春樹(間宮祥太朗)、花枝の幼なじみの夏川慎吾(菊池風磨)の恋と成長を描く『ファイトソング』(TBS系)。そんな本作の物語において重要な役割を担っているのが、藤原さくら演じる花枝と慎吾の幼なじみ・萩原凛だ。ずっと慎吾のことが好きであるものの、慎吾が花枝のことを好きという事実も知っており、その複雑な心境に視聴者から共感や応援の声が多数挙がっている凛。演じる藤原は、シンガーソングライターとして活躍しながら、2016年に『ラヴソング』(フジテレビ系)でヒロイン役として女優デビュー。近年は映像作品への出演がなかったが、昨年放送された『DIVE!!』(テレビ東京系)で3年半ぶりにドラマ出演を果たしたことも大きな話題となった。そんな藤原に、凛というキャラクターや演技の仕事に対する思いを語ってもらった。(編集部)【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画&コメント映像あり】

「凜はどうしてこんな気持ちなんだろう」

藤原さくら

――昨年放送された『DIVE!!』で、約3年半ぶりにドラマに出演されました。そのときの感想を教えてください。

藤原さくら(以下、藤原):久しぶりの撮影ではいろいろなことを思い出すことができて、みんなで力を合わせて一つの作品を作るってすごいなと改めて感じました。新鮮だったのは、津軽弁を話す役だったことですね。『ラヴソング』のときも広島出身の女の子の役で広島弁に挑戦しましたが、久しぶりに方言を使う女の子を演じたので音源を聞き込みながら頑張って練習しました。

――そこから今回の『ファイトソング』への出演となりました。ドラマ出演が続きますが、改めて演技のお仕事について感じることはありますか?

藤原:演技の仕事はシンプルにとても面白いです。『ラヴソング』の後には舞台に立たせていただいたりもしましたが、何かを表現するという点で音楽の「歌を歌う」こととすごく近いなとも感じていて。ひとつひとつ、いろいろなことに挑戦したおかげで書けた曲もありますし、やってよかったなと思います。自分じゃない誰かを演じて、その子がどういう気持ちなのかを考えたり、別の誰かの人生を生きる経験ってなかなかできないことなので、やっていて刺激的なお仕事だと思います。

ファイトソング

――『ファイトソング』で演じられている凜に共感できる部分はありますか?

藤原:私は少女漫画が好きで、なかでもすれ違う系のお話が大好きなので、凜の少女漫画のようなシチュエーションにはとても共感します。でも私自身はあそこまでツンデレではないです(笑)。凛は切ない役どころで、自分の気持ちを慎吾(菊池風磨)に全く気付いてもらえていないんです。それでも花枝(清原果耶)のことを大好きでいる子。そういう感情を大切にしながら演じています。

――3人の中で板挟みでもありますし、難しいキャラクターかと思います。

藤原:「凜はどうしてこんな気持ちなんだろう」というところは、台本を読んでたくさん考えました。花枝と慎吾が両想いだったらもっと嫉妬すると思いますが、花枝が慎吾を全然相手にしていないですし。だからこそ、凜はどこかホッとしている部分もあるのかな。あの3人には絶妙な関係性がありますよね。もしかしたら慎吾も凜もそれを壊したくないというジレンマがあるのかもしれません。

ファイトソング

――花枝役の清原果耶さんや慎吾役の菊池風磨さんと役作りについてお話しすることはありますか?

藤原:花枝と慎吾と凛の関係性と、果耶ちゃんと菊池さんと私の普段からの会話のノリが似ているので、ディスカッションというよりは、地続きでお芝居をすることで「仲の良い雰囲気が出たらいいね」って感じで演じています。

――今回はミュージシャンの芦田が「心の動く瞬間」を経験するために恋をしますが、藤原さんも同じミュージシャンとして、音楽を作るときに「心が動く瞬間」を重視しているのでしょうか?

藤原:私の場合は、ジャンルレスに音楽を聴く中で「これは何の楽器の音だろう?」とか「聞いたこともない音が聞こえる」という経験をしたときに、何なのかを調べて自分も使ってみたいとか、やってみたいというのが心の動きだと思っていて。そういう好奇心が自分の制作に活かされていると思っています。その経験こそが大事な“ときめき”なのかなと。もちろん恋をして好きな人ができたら曲が書けることもありますが、その場合はメロディというよりは歌詞の部分で影響を受けることが多いですね。歌詞に関しては恋のときめきがあるに越したことないと思います。

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