シャーリーズ・セロン、トム・ハーディに「罰金だ!」 『マッドマックス』“怒り”の真相

 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で共演したトム・ハーディとシャーリーズ・セロンの不仲説の真相が明らかになった。

(左から)シャーリーズ・セロン、トム・ハーディ

 アメリカで2月22日、ニューヨーク・タイムズの記者カイル・ブキャナンが『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の関係者への取材をまとめた『Blood, Sweat & Chrome: The Wild and True Story of Mad Max: Fury Road(原題)』が発売された。本書は、マックス役のハーディとフュリオサ役のセロンが撮影現場で不仲だったことについての詳細を追った内容になっており、セロンが「車の前に両親がいる感じ。お互いに喧嘩したり、なだめたり。どちらが悪かったかはわからないけれど、ひどい話でしたね。私たちはあんなことをするべきではなかった」と当時を振り返る様子が記されている。

 セロンとハーディは過去にも当時の確執について語っており、その原因が映画の過酷な製作スケジュールと、互いへの信頼の欠如だったとしていた。しかし、同書籍には、ある撮影現場での出来事により、2人が感情を爆発させたことが明かされている。

 カメラマンのマーク・ゲルニヒトは「その日のことは鮮明に覚えています。その日の現場は朝8時から。セロンは8時に現場に来てウォー・リグ(劇中に登場する武装トレーラー)に座っていました。トムには事前に時間通りに来るように伝えていたが、8時に来ることはないだろうと思われていたよ。彼は、朝は絶対に時間通りに来ないことで有名なんだ」と証言する。

 また、撮影助手のリッキー・シャンバーグは「攻撃的な意図があって遅刻したのかは定かではないが、意図的に挑発しているようにも感じました。私に言わせれば、遅刻したらセロンが怒ると彼は知っていたと思うんです。なぜならセロンはプロ意識が高くて、現場には早く来るから」と述べる。

 ハーディはその日、撮影現場に3時間遅れで現れたが、セロンはその間、衣装とメイクをしたままウォー・リグでずっと待つことに。ハーディが到着するとセロンはウォー・リグから飛び出して「こいつが無駄に製作クルーを拘束した分として10万ドルの罰金だ!」「なんて無礼なの!」と悪態をつき始めたという。

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(c)Warner Bros. Feature Productions Pty Limited, Village Roadshow Films North America Inc., and Ratpac-Dune Entertainment LLC

 ゲルニヒトは加えて「セロンの言う通りだよ。セロンは大声で悪口を叫んだ。ハーディにはそれが聞こえていたかもしれないが、わざわざ彼女のところにいって『私に何を言ったんだ?』と詰め寄ったんだ」と話す。ゲルニヒトによると、ハーディはかなり気が立っていて、セロンは身の危険を感じており、そのことが転機になったという。

 この衝突の後、セロンはプロデューサーのデニス・ディ・ノヴィにナミビアの砂漠にある映画のセットまで来てもらい、これ以上対立が起きないよう努力した。この件に関してセロンは「女性のプロデューサーが来てくれれば、ある程度は公平になるのではないかという思いがあった。私が直面していることを理解してくれる女性がもう一人いるような気がして、ちょっとだけ息が楽になった」と明かす。

 緊張感あふれる撮影現場であったにもかかわらず、セロンとハーディは2人とも『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に出演し続けて、しっかり撮影を終了させた。同作品は全世界で3億7400万ドルの興行収入を記録し、第88回アカデミー賞では全10部門にノミネートされ、6部門を受賞している。

・参考
https://variety.com/2022/film/news/mad-max-crew-detail-charlize-theron-tom-hardy-fight-set-1235187795/

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