長谷川博己&綾瀬はるか、『八重の桜』以来の再共演 『はい、泳げません』6月公開決定
長谷川博己と綾瀬はるかの映画初共演作『はい、泳げません』が6月に公開されることが決定した。
本作は、『花束みたいな恋をした』(2021年)の製作プロダクション・リトルモアが手がける、泳げない男と泳ぐことしかできない女の、希望と再生の物語。
物語は現代。大学で哲学を教える小鳥遊雄司(たかなしゆうじ)は、泳げない。水に顔をつけることも怖い。人間と水の関係についての頭でっかちな理屈ばかりをこねて、水を避けてきた雄司はある日、ひょんなことから水泳教室に通い始めることになる。訪れたプールの受付で、強引に入会を勧めたのが水泳コーチ・薄原静香(うすはらしずか)だった。静香が毎日教える賑やかな主婦たちの中に、体をこわばらせた雄司がぎこちなく混ざる。その日から、陸よりも水中の方が生きやすいという静香と、水への恐怖で大騒ぎしながらそれでも続ける雄司の、一進一退の日々が始まる。それは、ある理由で水をおそれることになった雄司の、苦しくも再生の日々だったーー。
原作は、第23回ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞しドラマ化もされた著書『「弱くても勝てます」開成高校野球部のセオリー』や、第10回小林秀雄賞受賞の『ご先祖様はどちら様』などで知られるノンフィクション作家・高橋秀実の同名著書。監督・脚本を担うのは、映画『舟を編む』で第37回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した渡辺謙作。
主演を務める長谷川は、水に顔をつけることもできないほどのカナヅチなのに、頭でっかちな言い訳ばかりするカタブツな哲学者・小鳥遊雄司を演じる。新たな明智光秀像を国民に残したNHK大河ドラマ『麒麟がくる』主演以降、初の主演作品となる。
そんな主人公に水泳を教えるコーチ・薄原静香役を務めるのは綾瀬。泳ぎを教えることに情熱をかける一方で、泳ぎ以外は不器用な変わりモノのコーチを演じる。かつて綾瀬が主演を務めたNHK大河ドラマ『八重の桜』で長谷川と夫婦役で共演した2人だが、映画では本作が初の共演となる。
あわせて公開されたイラスト版ティザーポスターのデザインを手がけたのは、及川賢治と竹内繭子によるイラストレーターユニット・100%ORANGE(ヒャクパーセントオレンジ)。書籍や広告などのイラストレーションを幅広く手がけ、新潮社の「Yonda?」に登場するパンダでも多く知られている。
また、主演の長谷川と共演の綾瀬、監督と脚本を手がけた渡辺からはコメントも到着している。
長谷川博己(小鳥遊雄司役)コメント
撮影を終えた感想
役柄としてもこの作品に向き合うことにしても身体と思考をフル回転させて臨まなければならないものでしたが、最終的にその疲れは心地のよいものでした。渡辺監督とは創作過程でぶつかることもありましたが、この作品を作るにあたって必要なことだったのかもしれません。「映画を作る」という行為は、様々な試練や衝突、そして自問自答を繰り返しながら作っていくものなのだと改めて実感した現場であり、それがどこかこの映画のテーマともつながって見えました。
綾瀬はるかとの共演について
大河ドラマの八重の桜から7〜8年ぶりの共演でしたが、滞りなくお互い役柄として向き合えましたし、益々華やかさや大らかさが増して素晴らしい女優さんになられたな、と感じました。
今回の静香コーチの役は彼女の持ち前の天使的とも言える存在感がマッチしていてとても印象的で作品に深みが増しました。
公開に向けたメッセージ
この映画は水の中に潜む『記憶』と『再生』の物語だと思います。
生きることと泳ぐこと、似ているようで似ていないこの二つの行為を通して人生の辛さや楽しさ、全てをひっくるめて素晴らしいと実感できるような、得も言われぬ感動がある作品になると思います。
ぜひご期待ください。
綾瀬はるか(薄原静香役)コメント
撮影を終えた感想
私は、ほぼプールでの撮影だったのでどうなることかと思ってましたが、終わる頃にはすっかり水の中が、水泳が大好きになっていました。
長谷川博己との共演について
長谷川さんのカタブツな小鳥遊先生がとても愛おしく、ずっとお芝居を見ていたくなりました。
公開に向けたメッセージ
できなかったことができるようになる。それで少し視界が広がったような、そんな出来事が皆様に訪れることを心から願ってます。そして、この映画をご覧頂いて、水泳でなくても、何かに挑戦してみようと思って頂けたら幸せです。
渡辺謙作(監督)コメント
数年前、爆笑と共感にひたりながら、この原作を映画にするのは俺しかいない、と思いました。なぜなら私も泳げないから。
主人公は小鳥遊雄司。泳げない哲学者。この字面だけでジャスト長谷川博己! 小鳥遊はややこしい人間なのだが、長谷川さんもなかなかの…。それらもひっくるめて愛おしい! 主人公が持つ誠実さは私にはありません。間違いなく長谷川さんの天分です。
小鳥遊に負けず劣らず風変わりなのがスイミングコーチの薄原静香。綾瀬はるかさんと初めて会ったとき、噂に違わぬ天然ぶりと端正なスタイルに、ここに静香コーチいるじゃん!
泳げない私にはよくわかる。泳げるようになりたい。その一歩を踏み出すのにどれだけの勇気がいるか。小鳥遊雄司に乾杯!
※高橋秀実の「高」ははしごだかが正式表記。
■公開情報
『はい、泳げません』
6月、TOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国ロードショー
出演:長谷川博己、綾瀬はるか
監督・脚本:渡辺謙作
原作:高橋秀実『はい、泳げません』(新潮文庫刊)
配給:東京テアトル、リトルモア
製作プロダクション:リトルモア
製作:東京テアトル、U-NEXT、ホリプロ、ヒラタオフィス、リトルモア
(c)2022「はい、泳げません」製作委員会