道枝駿佑は先輩からのバトンをどう受け継ぐ? ジャニーズ×金田一の歴史を辿る

 日本テレビ系で4月にスタートする新日曜ドラマ『金田一少年の事件簿』で、なにわ男子の道枝駿佑が主演の金田一一を演じることが発表された。彼がジャニーズ入りを志したきっかけとなった作品であり、主演が決まった際には号泣したと語った道枝(参考:道枝駿佑主演で『金田一少年の事件簿』が完全新作として復活 「号泣してしまいました」)。 歴代のジャニーズの先輩たちが演じてきた作品の5代目、“令和版”金田一として名を刻む。1995年からジャニーズの若手メンバーの登竜門的な作品として受け継がれてきた本作。本稿では、学園ドラマや金田一俳優の系譜を辿りながら、金田一とジャニーズとの相性の良さを探ってみたい。

 ジャニーズの若手メンバー×学園ドラマの歴史としてまず思い浮かぶのは、『3年B組金八先生』シリーズ(TBS系)だ。現在も在籍するメンバーで言えば、風間俊介、NEWSの増田貴久、加藤シゲアキ、KAT-TUNの亀梨和也、Hey! Say! JUMPの八乙女光らが生徒役として出演してきた。

 それとは対照的に、学生を主人公にしたのが『金田一少年の事件簿』シリーズ(日本テレビ系)。金田一耕助を祖父に持つ高校生の探偵・金田一一が、難解な殺人事件を解決していく推理ミステリーで、1995年に初めてドラマ化された。KinKi Kidsの堂本剛が当時15歳で初代・金田一を務めたのを皮切りに、2001年には嵐の松本潤が17歳で2代目を、2005年にはKAT-TUNの亀梨が19歳で3代目に就任(単発ドラマのみ)。また、2013年放送の単発ドラマ2作を経て、2014年に連続ドラマ『金田一少年の事件簿N(neo)』として、Hey! Say! JUMPの山田が21歳で4代目を務めた。そして平成から令和と年号を跨いで、先輩からバトンをつないだのが道枝だ。19歳で5代目金田一に就任する。主演を務めた年齢も堂本剛の15歳から、山田の21歳と開きはあるものの、アイドルならではの年齢を感じさせない雰囲気も相まって、学園ドラマらしい初々しさを保ちながら、しっかりとした演技で魅了してきた。

 このほか、後輩へと続いた作品は『ごくせん』シリーズ(日本テレビ系)もその一つ。2002年放送の第1シリーズに松本、第2シリーズには亀梨と赤西仁、第3シリーズにはHey! Say! JUMPの高木雄也、ジャニーズWESTの中間淳太と桐山照史、卒業スペシャルにKis-My-Ft2の玉森裕太が出演した。特に第2シリーズでは“仁亀”ブームを巻き起こすほどの人気を博したのも懐かしい。また近しい作品では、2021年にTBS系日曜劇場枠で放送された『ドラゴン桜』シリーズも。2005年放送の第1シリーズには山下智久、第2シリーズにはKing & Princeの高橋海人が出演。東大を目指す生徒の一人ではあったが、主役級の存在感を放っていた。

 現状、単独の主人公としてジャニーズの俳優がバトンを受け継いでいる作品である『金田一』シリーズは貴重でもある。ここまで続いた理由としては、原作がいまなお続いている作品であることはもちろん、学園ドラマの定番、青春群像劇ではなく、推理ミステリーが軸に描かれているのも理由の一つだろう。高校が舞台で、幅広い年齢層が物語に入りやすく、一方で事件や難解なトリックが盛り込まれており、一たちと一緒になって謎解きを楽しめる。

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