小池栄子、大泉洋と抜群の相性を『鎌倉殿の13人』でも発揮 三谷幸喜にも絶賛される順応力

 NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で主人公・北条義時(小栗旬)の姉、北条政子を演じる小池栄子がチャーミングな演技で芸達者ぶりを発揮している。一目ぼれした源頼朝(大泉洋)の気を引くために妹の実衣(宮澤エマ)を強引に誘い、これ見よがしに蹴鞠をして、思惑通り頼朝と2人で仲良く蹴鞠に興じるなど、義時を困惑させるほどの存在感を放っている。

 大泉洋と小池栄子といえば、映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』でも共演して、偽の夫婦を息もピッタリに演じていた。終戦直後の東京が舞台のこの作品、大泉が演じる文芸雑誌「小説浪漫」の編集長・田島は優柔不断のダメ男なのに女性にはモテて、愛人と別れたくても別れられずに悩み、偽の妻として担ぎ屋のキヌ子(小池栄子)を雇って愛人たちとの縁を切っていこうとする。キヌ子は普段、顔が泥だらけの状態なのだが、洗顔して化粧すると誰もが圧倒される美貌の持ち主なのだ。田島の部下も、田島の愛人たちもキヌ子の完璧な美しさに打ちのめされるという、通常運転のがめついキヌ子と装ったときの上品なキヌ子のギャップの面白さとパワフルな演技は小池栄子にとって当たり役となった。

 『鎌倉殿の13人』のプロモーションでは、大泉と小池は揃って情報番組などに出演していたが、2人のやりとりはとにかく息ぴったり。流人の身でありながら女性にやたらモテる頼朝と、強気でしっかり者だけど、表情豊かで可愛い政子の軽妙なやりとりも上質なコントを見ているような感覚を覚える。

 年末の『紅白歌合戦』で大泉洋が司会をして、審査員席で三谷幸喜と小池栄子がそれぞれに我こそは審査委員長と主張して見事なコンビネーションを披露していたが、三谷幸喜が繰り広げる世界に2人は完璧なほどにハマる存在だ。

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