芦田愛菜×宮本信子、『メタモルフォーゼの縁側』映画化で10年ぶりの共演 脚本は岡田惠和
芦田愛菜と宮本信子が10年ぶりの共演を果たす映画『メタモルフォーゼの縁側』が2022年に公開されることが決定した。
「このマンガがすごい!」「文化庁メディア芸術祭 マンガ部門」など数々の漫画賞を受賞した鶴谷香央理の同名漫画を実写映画化する本作は、BLが育む、年の差58歳の女の友情を描く物語。
主人公は、人付き合いが苦手な17歳の女子高生・佐山うらら。ひとりこっそりとBL漫画を読むことが毎日の楽しみ。もうひとりの主人公・市野井雪は、夫に先立たれ孤独に暮らす75歳のおばあちゃん。キレイな表紙に惹かれてジャケ買いした漫画がBLだったことをきっかけにすっかりBLに魅了される。友達も彼氏もいないBLだけが心の支えのうららとひとりぼっちで過ぎ去る時間に寂しさを感じる雪。そんなふたりがBLをきっかけに出会い、年齢も立場も肩書きも全く違うけれど、一緒に漫画を読んで、一緒に笑って、一緒に泣いて、時には激論を交わし、BLが育む年の差58歳の女の友情を育んでいく。そして、BLでつながったふたりの人生は、意外な方向に転がりだしていく。
芦田がうららを演じ、宮本が雪を演じる。2人の共演は、芦田が第54回ブルーリボン賞新人賞を受賞し、宮本が日本アカデミー賞優秀助演女優賞などを受賞した『阪急電車~片道15分の奇跡~』以来10年ぶり、2度目。芦田は宮本との撮影を振り返り、「一緒にお芝居をさせていただいて、うららの気持ちをスッと引き出していただいたような気がします」とコメント。対して宮本は「愛菜さんとは10年前、おばあさんと孫として共演しました。あの頃は私の手の中に小さな手がスッポリ入ったんです」と当時を懐かしんだ。
原作者の鶴谷は、漫画が映画にメタモルフォーゼ(=変形、変身)したことに関して、「嬉しくて(企画書を)しばらく鞄に入れていました」と話す。撮影現場も見学したそうで、「ひとつひとつが輝いていて、映画への憧れが大きくなるばかりでした。最後にどんな作品ができあがるのか、今から本当に楽しみです」と期待を寄せている。
脚本を手がけるのは、連続テレビ小説『ひよっこ』(NHK総合)、2人が共演した『阪急電車~片道15分の奇跡~』などの岡田惠和。『青くて痛くて脆い』の狩山俊輔が監督を務める。
コメント
芦田愛菜(主人公・うらら役)
オファーを頂いたときに原作を読ませていただきました。読めば読むほどあったかくて元気になるような、愛おしくて抱きしめたくなるような作品だと思いました。
宮本さんとは10年前は孫役として共演させていただき、今回はお友達役として再びご一緒できてとても嬉しかったです。
宮本さんはご自身が納得いくまで台詞を合わせたり、現場を動かれている姿が印象的で、一緒にお芝居をさせていただくと私自身も頭で考えるのではなく自然に体が動いていき、うららの気持ちをスッと引き出していただいたような気がします。
宮本信子(雪役)
最初にお話しを頂いたとき、まず「“BL”とは何のことですか?」と質問させて頂きました。
原作を読ませていただき、鶴谷さんの絵があたたかくて、やさしくて、素敵でした! 隅々までいいんですもの。
雪さんも魅力的な人物なので、岡田さんが書かれた台詞と共に、少しでも雪さんに近づけたらと思いました。
お相手の愛菜さんとは10年前、おばあさんと孫として共演しました。
あの頃は私の手の中に小さな手がスッポリ入ったんです。
今回の共演は嬉しく楽しみにしておりました。
原作者・鶴谷香央理
初めて企画書をいただいた時は、嬉しくてしばらく鞄に入れていました。プロット、台本といただくうちに、映画というのは、大勢の人のその場の工夫によって組み上げられ、変化していくものだと体感することができました。私が垣間見たその過程は、山あり谷ありの中でも誠実で、ひとつひとつが輝いていて、映画への憧れが大きくなるばかりでした。最後にどんな作品ができあがるのか、今から本当に楽しみです。
■公開情報
『メタモルフォーゼの縁側』
2022年初夏、全国公開
出演:芦田愛菜、宮本信子
原作:鶴谷香央理『メタモルフォーゼの縁側』(KADOKAWA)
脚本:岡田惠和
監督:狩山俊輔
配給:日活
(c)2022「メタモルフォーゼの縁側」製作委員会
公式サイト:https://metamor-movie.jp/
公式twitter:@metamor_movie