『言霊荘』森田望智、『おかえりモネ』とは別人の怪演 第4話は身の毛がよだつラストに

『言霊荘』森田望智の怪演

 『言霊荘』(テレビ朝日系)がスタートしてもうすぐ1カ月。筆者はそこそこホラー作品には強い方だと自負しているが、第4話のラストには身の毛がよだつ感覚を覚えてしまった。

 今回フィーチャーされるのは、レディスコート葉鳥4号室の医師・菊川麻美(森田望智)。勉学一筋の真面目な人生だったが、初めて思いを寄せる男性・鈴木大輔(竹財輝之助)が現れる。やがて2人は別れてしまうが、麻美による「鈴木さんが病気になれば私の元に来てくれるはず」という言霊によって、鈴木は重い肝臓疾患を患い麻美の元へと戻ってくるのだ。

 そして、麻美は、2号室の栞(中村ゆりか)を脳死判定にして、鈴木にドナー提供をさせようとする常軌を逸した行動に出る。コトハ(西野七瀬)によって間一髪助けられた栞。情念に突き動かされ続ける麻美演じる森田望智の狂気的な演技は、朝ドラ『おかえりモネ』(NHK総合)でのヒロイン・百音(清原果耶)の会社の先輩にあたる野坂碧(森田望智)を観ていた視聴者ならば、そのギャップに驚くはずだ。

 その後、麻美は栞の「ここからいなくなればいい」という言霊から急に倒れこみ、病因へ搬送される。目を覚ますと麻美は生体肝移植される直前のオペ室に。麻美は「どんなことをしてでも鈴木さんを助けなきゃ」とつぶやいており、日記には「鈴木さんには健康な肝臓が必要 できれば私の臓器を分けてあげたい でもその為には家族にならなくちゃ」と綴っていた。その言霊が彼女自身に降りかかってきてしまったのだ。

 恐ろしいのは、オペ室に栞が話していた頭から袋を覆い被さる女がはっきりと現れたことだ。これまでは第1話でコトハの後ろにぼんやりと立っていたり、前回は綾子(堀田真由)の入浴中に現れたりとシルエット自体はおぼろげであったが、ここまではっきりと霊が登場したのは初めてである。恐怖から震えが止まらない麻美。主治医の背後には女の霊が両手を伸ばしており、やがて麻酔が効いて麻美が瞼を閉じるところで暗転し第4話は幕を閉じる。

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