『古見さん』池田エライザの喜怒哀楽表現が素晴らしい 表情やリアクションで役柄を体現

『古見さん』池田エライザの喜怒哀楽表現

 よるドラ『古見さんは、コミュ症です。』(NHK総合)第3話では、人付き合いが苦手な古見硝子(池田エライザ)が勇気を振り絞り、只野仁人(増田貴久)へと話しかける。第1回では「ニャオ」のみ、第2回においては一言も発しなかった古見がだ。

 回を増す毎に、広がっていく古見の友達の輪。第1話の只野にはじまり、第2話の万場木留美子(吉川愛)、そして第3話では一度は友達になることを拒否していた長名なじみ(ゆうたろう)が正式に友達となる。

 小学校時代からの顔なじみだった古見と長名。コミュニケーション能力に長けた長名でも、友達になれなかった幼い記憶から、長名は古見に苦手意識を抱いてしまっていた。しかし、古見は小さい時に長名と会話したことをしっかりと覚えており、その時に口ずさんでいた「天城越え」に昨年の『紅白歌合戦』でようやく気づけたというのだ。古見の記憶の中に長名はずっといたーーそのことを聞き、長名にあったわだかまりはスッと解けていく。

 長名の友達の定義は「同じ景色を見ること」。宝物のような高台からの眺めを長名は古見にプレゼントする。古見にとっての友達の定義は「ない」。それは、友達がいたことがないということを示していた。

 第3話で印象的なのは、古見による喜怒哀楽の表現の仕方だ。長名と友達になった嬉しさのあまり、古見はその場でピョンッとジャンプ。長名、只野、万場木とも一緒に跳ぶことで、照れ臭くなり、古見はノートで顔を覆う。「照れてる~可愛い~」と万場木。第3話には、このノートで顔を覆うシーンがもう一つある。それが、古見が只野へと話しかける場面だ。

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