増田貴久×池田エライザはぴったりの配役に 『古見さん』原作を尊重した巧みな演出

『古見さん』原作を尊重した巧みな演出

 よるドラ『古見さんは、コミュ症です。』(NHK総合)が、9月6日よりスタートした。

 本作は、校内のマドンナ的存在だが、人付き合いが苦手な古見硝子(池田エライザ)、何事も「フツーに」がモットーの、フツーの高校生・只野仁人(増田貴久)の2人を中心とした、人付き合いに悩む高校生たちの心の触れ合いを描く。

 原作は『週刊少年サンデー』で連載中の、オダトモヒトによる同名漫画。脚本を朝ドラ『スカーレット』(NHK総合)を手がけた水橋文美江が担当している。

 第1話にはほかにも、派手なヤマンバメイクで孤立している万場木留美子(吉川愛)やイカつい見た目だが内面は繊細な心の持ち主である片居誠(溝端淳平)が登場するが、中心となるのは古見と只野の出会いのエピソード。そして、そのほとんどが教室の黒板での筆談という、本作の象徴的シーンである。

「コミュ症――とは。人付き合いを苦手とする症状。またはその症状を持つ人をさす。留意すべきは――苦手とするだけで、関わりを持ちたくないとは思っていない事だ。」

 原作漫画はそんな一文から始まる。「どうしよう。どうやって話しかければいいんだろう」ーー思いを胸に秘めたまま行動に移せなかった古見の前に現れるのが只野だ。止めどなく溢れる思いを只野も同じ筆談という形で受け止めるところは原作と変わらないものの、このドラマ版では只野自身の言葉が足されている。「僕もですよ」と話し始める只野が伝えるのは、人付き合いに悩んでいるのはあなただけではないということ。

 設定上、只野は「フツー」とされているが、相手と同じ立場になって、気持ちに寄り添うのが上手い。さらに、話しかけやすい雰囲気を作っているのが只野の笑顔だ。ドラマ版オリジナル要素と言ってもいいこのポイントは、演じる増田貴久の屈託のない笑みと彼のパブリックイメージが大きく作用している。



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