リル・バックから日本の観客へのメッセージ映像公開 ダンス界の著名人からコメントも

リル・バックから日本へのメッセージ動画

 8月20日公開のドキュメンタリー映画『リル・バック ストリートから世界へ』より、リル・バックからのメッセージ動画が公開された。

 本作は、ジャネール・モネイのMVでも知られる世界的ダンサー、リル・バックのダンスの秘密と彼が育った街メンフィスを描いたドキュメンタリー映画。監督を務めたのは、『ブラック・スワン』の振付師で、ナタリー・ポートマンの夫であるバンジャマン・ミルピエを追ったドキュメンタリー『Dancing is Living: Benjamin Millepied』で知られるルイ・ウォレカン。

 全米有数の犯罪多発地域で、キング牧師が暗殺された場所としても知られるテネシー州・メンフィス。そのタフな街で、リル・バックはメンフィス発祥のストリートダンス“メンフィス・ジューキン”にのめり込む。とにかくダンスが上手くなりたいと願った少年は、やがて奨学金を得てクラシックバレエにも挑戦、ジューキンとバレエを融合させ、名曲「白鳥」を踊る。そのダンスが世界的チェロ奏者ヨーヨー・マの目にとまり、ふたりはチャリティ・パーティーで共演。そこに偶然『マルコヴィッチの穴』『her/世界でひとつの彼女』の映画監督スパイク・ジョーンズが居合わせ、ダンスに驚愕したジョーンズは携帯で撮影すると、動画をYouTubeに投稿。それによってリル・バックは一気に世界中に注目された。

『リル・バック ストリートから世界へ』メッセージ動画

 公開されたのは、リル・バックへのリモートインタビューから、日本のダンサーや観客へのメッセージ。「どんな困難があったとしても、自分のやっていることを愛しつづけて」とまっすぐな瞳で語るリル・バック。メンフィスの貧困地域で育ち、ひたすらダンスに向き合い続けた彼だからこそ、その言葉は強いエネルギーに溢れている。

 また、ダンス界を中心に国内外の著名人たちから本作へのコメントが到着。LAを拠点にジャネット・ジャクソンやブリトニー・スピアーズの振付師・バックダンサーとして活躍し、SHINeeをはじめ数多くのK-POPアーティストの振付やコンサート演出を手がけるダンスエンターテイナーの仲宗根梨乃、バレエダンサーの枠を超えて俳優としても挑戦的な活躍を続ける舞踏家の首藤康之、その他、ダンサーの酒井はな、島地保武、舞台プロデューサーの前田圭蔵、本作に出演している振付家のバンジャマン・ミルピエや映画監督のスパイク・ジョー ンズなどからコメントが届いている。

コメント

リル・バック

より日本のダンサー・観客の皆さんへ
どんな困難があったとしても、自分のやっていることを愛しつづけて。
個人的に苦しかったり、世界の状況が大変だったとしても、
どうか、好きなことを止めないでください。
ダンサーとしてどれだけお金を稼げるかとか、稼げないとかではなくて、
なぜダンスを始めたのかを忘れないで。
だって、最初にダンスを始めたのはお金のためではないでしょう?
ダンスが大好きだから始めたんだ、ということを忘れないでほしい。
自分の身体すべてを捧げて、どんな困難も乗り越えようと思うほど、
ダンスを愛していたということを。
その情熱を忘れないで。
そうすればもう大丈夫。
だってそれが、君の踊る理由だから。

仲宗根梨乃(ダンスエンターテイナー)

サプライズと納得だらけのドキュメンタリー。
彼にしか見えない光-希望-信頼を忠実に確実に掴んでいったリル・バック。
彼を見ていると自然と笑顔になり、涙が溢れていきました。

首藤康之 (舞踊家)

魂の叫びをエネルギーの源として彼の細胞が躍りだす。
強靭で滑らかなトウ(爪先)は永遠に立ちつづけ、
見たこともない美しいダンスがそこにあった!

酒井はな (ダンサー)

トゥシューズで表現する白鳥とまったく違う白鳥。
メロディに彼の特別なリズムが融合し、動きが滞ることがない。
彼の「瀕死の白鳥」に”新しい感覚”をいただいた。

島地保武(ダンサー)

つま先立ちでバランスを崩しそうだけど保っている。
物だったら倒れているところを、生きているからこそ戻ってこれる。
生命の強さや凄くセクシーさを感じるダンスだ。

スパイク・ジョーンズ(映画監督)

サムシング・スペシャル!

バンジャマン・ミルピエ(振付家)

すでに驚異のダンサーだが、
まだ進化を続けている。

前田圭蔵(舞台プロデューサー)

リル・バックの一挙手一投足から目が離せなくなりました。
「踊り続ける」彼の引力は凄まじいものでした。
そしてなんだか少し僕も道端で踊りたくなりました。
(月並みな言い方になりますが)この映画には「ダンス」のもつ不思議な魔力が詰まっていました。

■公開情報
『リル・バック ストリートから世界へ』
8月20日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
監督:ルイ・ウォレカン
配給:ムヴィオラ
2019年/フランス・アメリカ/ドキュメンタリー/85分/DCP/カラー/原題:LIL BUCK REAL SWAN
(c)2020-LECHINSKI-MACHINE MOLLE-CRATEN “JAI” ARMMER JR-CHARLES RILEY
公式サイト:http://moviola.jp/LILBUCK/

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