『プロミス・シンデレラ』での性悪キャラも話題 眞栄田郷敦が常に見せてくれる新たな一面
そんな眞栄田の出演作を振り返っても、黒髪で真面目、 少し可愛さのある雰囲気という共通点はあっても、その役柄ひとつひとつでしっかりとした差異が表現されている。『ノーサイド・ゲーム』では役作りのために15キロ増加したというのだから、その点からも彼自身の仕事に対する真面目な姿勢が窺えた。だからこそ、『プロミス・シンデレラ』はこれまでの眞栄田の雰囲気とは180度違う。『東京リベンジャーズ』の三ツ谷役もビジュアル的には大きな変化があったが、主人公タケミチに頼られる東京卍會の弐番隊隊長および二人の妹の世話を見るお兄ちゃんという、やはり実直なキャラだ。それに比べ 、『プロミス・シンデレラ』の壱成はびっくりするくらい性格の悪いお坊ちゃん。しかし、それがすごく自然に演じられているというか、良い意味で板についていて驚いてしまうのだ。癖の強いキャラクターをたくさん演じ分ける俳優を「カメレオン俳優」と呼ぶ節があるが、眞栄田はある意味、癖がなくてもしっかりと「カメレオン俳優」の方向性でキャリアを進められているように思える。
どうやら幼少期から家族関係で暗い過去を抱える壱成。『花より男子』の道明寺司ではないけれど、こういったキャラクターには常に深い背景が隠されていて、わかりやすいのと同時に演じる上では絶妙なさじ加減が問われる。単純な年下系イケメンキャラにとどまらず、この“意地悪な嫌われ役”をいかに愛されキャラにするかも眞栄田の実力にかかっているはず。大いに期待したいところだ。
■アナイス(ANAIS)
映画ライター。幼少期はQueenを聞きながら化石掘りをして過ごした、恐竜とポップカルチャーをこよなく愛するナードなミックス。レビューやコラム、インタビュー記事を執筆する。Instagram/Twitter
■放送情報
火曜ドラマ『プロミス・シンデレラ』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜22:57放送
出演:二階堂ふみ、眞栄田郷敦、松井玲奈、井之脇海、井之脇海、松村沙友理、堺小春、高橋克実、友近、森カンナ、金子ノブアキ、三田佳子(特別出演)、岩田剛典
原作:橘オレコ『プロミス・シンデレラ』
脚本:古家和尚
プロデューサー:橋本芙美、久松大地
演出:村上正典、都築淳一
製作:共同テレビ、TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/promise_cinderella_tbs/
公式Twitter:@promisecinderella_tbs
公式Instagram:promisecinderella_tbs