アボミネーションに『ドクター・ストレンジ』ウォンも? 『シャン・チー』予告編を考察

『シャン・チー』予告編を徹底考察

 一方『シャン・チー』はこれからのMCUとのリンクもいくつか見出すことができます。まずアボミネーションはMCU×ディズニープラスのドラマ『シーハルク』に出ると言われているので、ここに接点がある。また『シャン・チー』の舞台はサンフランシスコっぽいですが、ここはアントマンたちのホームタウンであり、次のアントマン映画『Ant-man And The Wasp Quantumania(原題)』につながるのかもしれません。さらに予告の最後でアボミネーションらしき怪物と格闘試合をしていた人物がよーく見るとオレンジの輪を発生させています。これってドクター・ストレンジの仲間ですよね。つまり彼はドクター・ストレンジの兄弟子ウォンと思われます。実際、ウォンは『シャン・チー』に登場すると伝えれており、ということは映画『Doctor Strange in the Multiverse of Madness(原題)』との連携も考えられるのです。もちろん単体の映画として『シャン・チー』は楽しみですが、他のMCUとどうリンクするのかも注目です。

 なお、この週は『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』の予告も公開されました。これはMCUではないですが、スネークアイズを含むG.I.ジョーはかつてマーベルでコミック化されていたこともあります。こちらも嬉しくなるようなニンジャ・アクション! 『モータルコンバット』もそうですが、カンフーものの『シャン・チー』、忍者剣劇アクションの『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』など、アジアンテイストのアクション・エンターテインメントが再び注目されているのかもしれませんね。

■杉山すぴ豊(すぎやま すぴ ゆたか)
アメキャラ系ライターの肩書でアメコミ映画に関するコラム等を『スクリーン』誌、『DVD&動画配信でーた』誌、劇場パンフレット等で担当。サンディエゴ・コミコンにも毎夏参加。現地から日本のニュース・サイトへのレポートも手掛ける。東京コミコンにてスタン・リーが登壇したスパイダーマンのステージのMCもつとめた。エマ・ストーンに「あなた日本のスパイダーマンね」と言われたことが自慢。現在発売中の「アメコミ・フロント・ライン」の執筆にも参加。Twitter

■公開情報
『シャン・チー/テン・リングスの伝説』
9月3日(金)全国公開
監督:デスティン・ダニエル・クレットン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)Marvel Studios 2021

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