斎藤工が記憶を失った謎の漂流者に 秋元康企画・原作の新感覚ドラマ『漂着者』7月スタート

 斎藤工主演のテレビ朝日系金曜ナイトドラマ『漂着者』が7月より放送されることが決定した。

 とある地方の海岸に全裸のイケメン男性が漂着したところから始まるこの物語。偶然この男を発見した女子高生たちが、軽い気持ちでSNSに動画を投稿したことで、「#イケメン全裸漂着者」というワードがトレンド入りするほどバズり、男は一躍時の人に。また、発見時につぶやいた言葉から「ヘミングウェイ」と呼ばれ注目を浴びるなど、人気も急上昇。さらに、記憶がなく、自分が何者かもわからないこの男が、世間を騒がせている事件を解決に導く予言めいた力を発揮したことで、次第に人々から崇められる存在になっていく。

 企画・原作を担当するのは、『あなたの番です』(日本テレビ系)、『共演NG』(テレビ東京系)など、話題作を世に送り出し続ける秋元康。本作は、SNSが情報を席巻するこの時代において、まつり上げられるのも一瞬、叩き落されるのも一瞬という現代社会の恐怖、そして正体不明の男がまるで“教祖”のように人々を狂信させていくさまを描く。

 記憶もなく、自分の名前すらわからない正体不明の漂着者で、のちに人々から崇められることになるほどの求心力をもつ謎の男・ヘミングウェイを演じるのは、映画監督としても活躍する斎藤。映画『昼顔』や、公開を控える『シン・ウルトラマン』『孤狼の血 LEVEL2』をはじめ、ドラマ『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)や、秋元が手がけた『共演NG』など、作品ごとにまったく違う顔を見せる斎藤が、テレビ朝日の連続ドラマ初主演を務める。

 『アリバイ崩し承ります』(テレビ朝日系)、『ゲキカラドウ』(テレビ東京系)の神田優と映画『事故物件 恐い間取り』、『サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻』(BSテレ東)のブラジリィー・アン・山田が脚本を手がける。

斎藤工(ヘミングウェイ役)コメント

本作に出演が決まった際の気持ち

実はかなり前にこのお話をいただいていたんですが、まず、「なぜ僕なんだろう……」と思いました。
でもその後、今、このタイミングで作品自体も“漂着する”ことになり、すべての点が線になって繋がったような不思議な体験をしています。
『共演NG』の時にも、「秋元さんはどこまで先が見えている方なんだろう」と感じていたんですが、エンターテインメントを通じてみんなが思っていたことを表現してくださいますよね。サブスクリプションが主体となってきている時代に、民放のドラマはどうあるべきか、を示唆する作品だったなと思います。
この『漂着者』は、演じる僕自身が確固たる答えをもつというよりは、演じながら秋元さんのビジョンにたどり着いて行く、そんな作品になっていくんだと思います。

台本を読んだ感想

僕は映画が好きなので、年齢の割にはいろいろな作品を見てきた方だと思うんですが、このドラマは何とも似つかない、かといってすごく奇をてらっているわけでもない。そして、新しいけれど懐かしい……という、すごく不思議な気持ちになりました。
今のこのご時世において、僕らは何かを断言してくれる人を求めているんじゃないかなと思います。そういう僕らが必要としている存在の象徴、一つの概念として、ヘミングウェイの姿を描いているドラマなんじゃないかなと思いました。

正体不明のヘミングウェイを演じるにあたり準備していること

実際に僕の周りにも記憶の一部を失っている方がいらっしゃるんです。その方を見ていて、僕自身、何かを失った時に、別の能力が倍増してリカバリーするという、人間がもともと持ち合わせている英知を超えた能力というのは、実際にあると思っています。厳密にいうと、この方がモデルというわけではないんですが、これまで見てきた作品の主人公も含めていろいろなものを参考にさせていただきました。
ヘミングウェイは地上に降り立った人なのか、もしくは天界の人なのか……。地面から数センチ浮いているような価値観をもっているんだと思います。僕が思っている概念と、秋元さんが僕を選んでくださった事実に身を投じて、ヘミングウェイになっていけたらいいなと思います。

もし、ヘミングウェイのような人物が現れたら

僕らは今、人前に立って発言する職業の人たちの言葉の意味、本質みたいなものを吟味していると思うんです。人前に立つ公の人を、より厳しく見ている時期で、言葉の奥にある本質に目を凝らし、耳を澄ましている。一国民として僕自身も正直、純度が保たれた言葉がなかなか見当たらないな…と少し感じています。そういう意味でも、ヘミングウェイはそういう純度を保った言葉を残す、僕らが求めている人物なのかなと思います。

視聴者へのメッセージ

このドラマは足掛け3年で実現することになったんですが、いま振り返ってみると「この時間は必要なものだったんだな」と思います。2021年、皆さんに必要とされるドラマになっていく、そんな必然性を感じています。秋元さんが見ていらっしゃる“今”と“未来”を提示し、さらに僕自身が“見たいもの”を作っていきたいと思います。

秋元康(企画・原作)コメント

毎日のように、テレビや新聞や雑誌で取り上げられている話題の人物が、もしも身許を偽ったとしても、今のネット時代、すぐに『あいつは、〇〇だ』と特定されるでしょう。では、もしも、どれだけマスコミが調べても、どこの誰なのか全くわからない正体不明の人物が現れたとしたら? しかも、その人物が『過去のことを全く思い出せない』と言い張る記憶喪失のイケメンだとしたら? そして、それが意味ありげに微笑む斎藤工だとしたら? 彼はどこからやって来たのでしょうか。何のために?
そんなストーリーの続きを観たくなる“クリフハンガー”満載のドラマを企画しました。

■放送情報
『漂着者』
テレビ朝日系にて、7月スタート 毎週金曜23:15~24:15放送
出演:斎藤工
企画・原作:秋元康
脚本:神田優、ブラジリィー・アン・山田
ゼネラルプロデューサー:横地郁英(テレビ朝日)
プロデューサー:飯田サヤカ(テレビ朝日)、菊池誠(アズバーズ)、岡美鶴(アズバーズ)
演出:本橋圭太(アズバーズ)、山本大輔(アズバーズ)
制作協力:アズバーズ
制作著作:テレビ朝日
(c)テレビ朝日

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