『おかえりモネ』菅波医師は坂口健太郎のハマり役? 清原果耶演じる百音との関係にも注目
これまで坂口が演じてきた役は、NHKの連続テレビ小説『とと姉ちゃん』での穏やかな好青年役や、『コウノドリ』(TBS系)での真っ直ぐな新生児科の医師役、また『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)では辛口な発言をするモデル役など、憑依型の役者として幅広い役を演じているが、共通しているのが何かの目標に進んでいる最中の人物であり、心の奥底にある優しさを自然に演じるのが上手い役者だということ。特に今作を観て思い出したのが、『重版出来!』(TBS系)での漫画の営業担当役で、希望する部署に配属されず、仕事に覇気がなかったことで、営業先では「ユーレイ」と呼ばれる人物。しかし、黒木華演じる新人編集者・心の仕事に対してのやる気に当初は嫌悪感を示すも、その純粋さに感化されて、自らも仕事に対する意識や姿勢が変わり成長する人物を演じていたが、今作も、百音が気象予報士の資格を取ろうと猛勉強するにあたり、百音の純粋な思いに共感して協力していく展開が予想できる。「百音と出会い、彼のやさしさ、あたたかさを少しずつ出していけるといいなと思っています」と坂口はコメント(参照:西島秀俊が安達奈緒子と再タッグ 坂口健太郎、夏木マリら『おかえりモネ』第2弾キャスト発表)を寄せていて、無愛想な光太朗が百音によって徐々に心を開いていく姿も見どころの一つだろう。
かつて、映画『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』で共演した吉田鋼太郎が坂口について「何でも受け入れるニュートラルな感じ」と評し、最初は捉えどころのない人だと思った、だから色んな役になれると坂口の特性を語っていたが(参照:吉田鋼太郎、坂口健太郎の芝居に「なんだこいつって思った」|anan NEWS)、今回の役はまさにそんな坂口の役者としての特性が活かされたハマり役だと考える。
どこか他人に期待していない光太朗が、真剣に向き合える人を見つけ、閉ざされた心をもう一度解放する。迷いのある百音にとっては、優しい言葉ばかりをかける人とは違い、光太朗が上辺だけではないアドバイスをしていくーーそんな2人だからこそお互い心の拠り所となる関係になっていきそうだ。そして注目なのが、百音と光太朗が距離を縮めていくことで恋愛に発展していくのか。ただ、百音と何かとウマが合う幼なじみの同級生・及川亮(永瀬廉)や、後に気象予報士として登場する内田衛(清水尋也)など、恋のライバルになる可能性があるキャストが続々登場し、朝ドラは意外な人と結ばれることが多いだけに、その行方も気になるところだ。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、竹下景子、夏木マリ、坂口健太郎、浜野謙太、でんでん、西島秀俊、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、高田彪我、浅野忠信ほか
脚本:安達奈緒子
制作統括:吉永証、須崎岳
プロデューサー:上田明子
演出:一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子ほか
写真提供=NHK