広瀬すずの『なつぞら』以降の挑戦を振り返る 『ネメシス』では櫻井翔との化学反応に期待

広瀬すずの『なつぞら』以降の挑戦を振り返る

 4月11日から日本テレビ系で放送されるドラマ『ネメシス』で櫻井翔とW主演を務める女優・広瀬すず。2019年のNHK朝の連続テレビ小説『なつぞら』以来の連続ドラマ主演となる広瀬が、今作では天才すぎる探偵助手として、これまでにないコミカルな役柄を演じる。そこで、『なつぞら』以降の広瀬の演技を振り返り、『ネメシス』での演技の見どころに迫ってみたいと思う。

 今や国民的女優として映画やCMに引っ張りだこの女優・広瀬だが、コンスタントに新しい、心揺さぶる演技が支持の理由だろう。『海街diary』、『ちはやふる』シリーズ、ドラマ『anone』(日本テレビ系)など多くの作品で、思春期の繊細な心の葛藤を丁寧に演じ分けきた。役柄に一貫しているのは、複雑な感情を抱きながらも、ひたむきに強く生きるヒロイン性だ。

 そんな広瀬の10代の集大成となった作品が『なつぞら』だ。広瀬演じるヒロイン・奥原なつは、戦災孤児として北海道・十勝の牧場を経営する柴田家に引き取られ、高校卒業後はアニメーターを目指し上京する物語。暗い過去がありつつも、周りに愛され、明るく力強く生きるという、広瀬のキャラクター性と朝ドラの王道キャラが見事に合致した。そして、女優として少女から大人へと階段を昇る時期に、子を持つ母親という新境地にも挑戦する、まさに役者人生のターニングポイントとなった作品だ。

 『なつぞら』以降は、『一度死んでみた』でのコメディ演技、『ドラマWスぺシャル あんのリリック-桜木杏、俳句はじめてみました-』(WOWOW)ではラップにも挑戦するなど、20代の女優として何ができるのか模索しながら、様々な役に挑戦していた印象だが、同時に『ラストレター』、『エアガール』(テレビ朝日)ではしっかりと王道を演じるから広瀬自身のヒロイン性は損なわれることがない。

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