人気音楽家が演技に初挑戦 アンドリュー・バードが『FARGO/ファーゴ』出演を語る
4月20日に日本放送が開始されるドラマ『FARGO/ファーゴ:カンザスシティ』より、アンドリュー・バードのインタビュー映像が公開された。
本作は、映画『ファーゴ』を基にするアンソロジー・シリーズの第4弾。今シーズンは1950年のミズーリ州カンザスシティを舞台に、裏社会で対立する黒人犯罪組織とイタリア系マフィアの攻防を、シリーズ特有のシニカルなユーモアと共にハードボイルドな雰囲気で描く。全シーズン同様、ノア・ホーリーが脚本・監督・製作総指揮を兼任。シリーズにインスピレーションを与えた映画『ファーゴ』のジョエル・コーエンとイーサン・コーエンも製作総指揮として参加している。
コメディアンとしての認知度が高いクリス・ロックが黒人マフィアのボスを演じ、イタリア系マフィアの長男をジェイソン・シュワルツマンが演じる。また、ベン・ウィショーが複数の組織間をトレードされて育ったヒットマン役を務め、脱獄囚を追いかけてユタ州からやって来た捜査官をティモシー・オリファント、ファッダ家と癒着しているクセのある刑事をジャック・ヒューストン、ミネソタ訛で話すキャラクター看護婦メイフラワーをジェシー・バックリーが演じる。
バイオリンや口笛を織り交ぜながら音楽を奏でるミュージシャンのバードは、本作で物語の中核である少女エセルリダの父で葬儀屋のサーマンを演じる。サーマンは1950年当時のカンザスシティでは非合法とされた黒人女性との人種を超えた結婚をしており、差別の強い社会でひとり娘の身を案じながら必死に生きる繊細な男だ。
本作のテーマである“人種差別”の問題を体現したような難しい役に、なぜ演技未経験のバードが抜擢されたのか。実は本作の製作総指揮であるホーリーが彼のライブを観て、その佇まいに一目ぼれし、直感でサーマン役をオファーしたという。
公開されたインタビュー映像では、バード自身が「オーディションもせずに突然出演が決まった。監督が僕のライブを見たのがきっかけだ。ステージ上での僕の存在感や人間像がサーマン役にふさわしいと思ったようだ。高潔な感性を持っていると言われた」とそのときのエピソードを明かす。ホーリーは「彼に言ったんだ。“サーマン的な気質があると思ったから君を起用した。だから考えすぎるな、名優のマネをするな。ただ話して聞いて動くのが演技なんだ”」と演技指導の裏話を語っている。
共演者であり、娘エセルリダ・スマトニー役のイマイリ・クラッチフィールドは「演技は初めてなのに見事に演じていたわ。うまくできたかいつも聞いてくるの」とバードの人柄と、2人の不思議な関係性を明かす。
『ファーゴ』シリーズ名物「猟奇殺人鬼キャラ」の看護師オライエッタ・メイフラワー役のバックリーも「アンドリューは1950年のサーマンそのものよ。前から彼の音楽が大好きなの。作詞作曲をするのと演技をする土台はまったく同じ。彼はいとも簡単にこなせる」と演技だけでなく本職の音楽についても絶賛。バード自身も「演技は不思議な芸術だ。セリフを覚えているとセリフに音楽を付けようとする。リズムやメロディを付けることで安心できるんだ。でもほとんど緊張してる」と音楽家ならではの演技に対するアプローチを模索している様子を語っている。
最後に彼は「36年間住んでいた場所で撮影するとはね。ロケ地は住んでいた場所の近くだ。戻ってくる喜びがより一層高まった。映画やドラマの仕事が入るだけなら驚かない。今回のような偶然はめったに起きないけどね」と語った。
■放送情報
『FARGO/ファーゴ:カンザスシティ』(全11話)
BSスターチャンネル【STAR1】にて、
4月20日(火)字幕版第1話無料放送
4月10日(土)吹替版第1話先行無料放送
「スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS-」にて、字幕版独占配信中
製作総指揮・監督・脚本: ノア・ホーリー
製作総指揮:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン、ウォーレン・リトルフィールドほか
出演:クリス・ロック、ジェイソン・シュワルツマン、ジェシー・バックリー、ベン・ウィショー、ジャック・ヒューストン、ティモシー・オリファントほか
(c)2021 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. FARGO (Year 4) (c)2021 MGM Television Entertainment Inc. and FX Productions, LLC. Based on the film “FARGO” FARGO is a trademark of Orion Pictures Corporation. All Rights Reserved.
公式サイト:https://www.star-ch.jp/drama/fargo/sid=4/p=t/