『桜の塔』は単純な警察ドラマではない? 玉木宏、広末涼子らが“難しさ”を明かす
4月15日よりテレビ朝日系で放送がスタートする木曜ドラマ『桜の塔』の制作発表記者会見が4月5日に都内で行われ、玉木宏、広末涼子、岡田健史、仲里依紗、光石研、吉田鋼太郎、椎名桔平が登壇した。
『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)の武藤将吾が脚本を手がける本作は、主演の玉木が史上、最もダーティーな男に扮する新たな警察エンターテインメント。これまで犯人VS警察の構図を主軸に描かれることが多かった刑事ドラマを、桜の代紋を掲げる警察で巻き起こる“大乱”を抽出し再構築。警視庁を舞台に、その頂点=警視総監を目指し巻き起こる、組織内のパワーゲームを描きながら、野望と正義が入り乱れる人間ドラマを描く。
主演の玉木は自身の役柄について「難しさが楽しい」とした上で、「すごく野心は強いし、馬を操る感覚に似ているのかな。馬は手綱を引いて、ブレーキングしながらアクセルをかけるんですけど、上條漣もいろいろとコントロールをしながら前に進んでいるような感覚です」と解説。
「感情を表に出さない漣と対照的な役柄」だという水樹爽を演じる広末は、脚本を担当する武藤のセリフが難しいとのことで、「専門用語だけでなく、普段の生活で使わないような言い回しがあるからこそ、武藤さんワールドが生まれていて、淡々といい進めていく漣に対して、私の演じる爽は感情を挟むので、“てにをは”のトラップに引っかかって、ドキドキハラハラしながら演じています」と語った。
そして、警視総監の座を巡って争う椎名、吉田、光石。警視庁には、薩摩派と東大派という2大派閥があると言うが、本作では椎名が演じる千堂大善がどちらにも属さない「外様派」として警視総監に名乗りを上げる。そんな椎名は吉田が発した「2大派閥」という単語に対して、「3大派閥と言ってくれればいいんですけどねえ」とチクリ。吉田は「リアルでは2大派閥だけど、このドラマではそうじゃない外様のマイナーな人がのし上がっていく面白さがあるから。でも話の流れはわからないけど、負けちゃいそうだから(笑)」とお互いに派閥争いの応酬を繰り広げる。
そんな椎名、吉田、光石が演じる3人は、ただ険悪な役柄というわけではなく、実は3人とも同期で同じ釜の飯を食べた旧知の仲。そんな3人が権力争いを経ていくことに対して、「骨肉の争いをしていくベースに仲のいいところがあるから、実は3人は仲が良いんです。若い頃は飲みに行ったり未来を語り合った3人が決裂していくさまに、派閥争いのスリリングさと悲しさが含まれている」と吉田は分析する。