北村匠海演じる太陽の魅力が際立つ 『にじいろカルテ』第8話で3人の絆を再確認

 眠れずにリビングに降りてきた真空(高畑充希)と、同じく眠れずにいた朔(井浦新)。2人の会話を偶然耳にして、とんでもない勘違いをしてしまった太陽(北村匠海)が診療所を飛び出すという、なんとも古典的なオープニングとなった3月11日放送の『にじいろカルテ』(テレビ朝日系)第8話。最終回直前に虹ノ村診療所の3人の絆の深さを再確認させるエピソードとなったわけだが、いつもとちょっぴり雰囲気が違う、かなり異色な作りが目に付く回でもあった。

 パジャマ姿のまま山道を歩きつづけた太陽は過去の嫌な記憶を思い出してしまい、気を紛らわせようと大音量で「俺以外」を聴き、自動販売機で冬瓜ポタージュを購入。傍のベンチに座って一息つくと、そのまま眠りに落ちる。ふと目を覚ますと、隣には見知らぬ男性が心肺停止状態で座っていた。慌てて真空たちに連絡するが、結局男性は助からず。警察の聴取に立ち会うために来た霧ヶ谷(光石研)、身元不明の男性が亡くなったと聞きつけ夫ではないかと大慌ての嵐(水野美紀)と、嵐について来た雪乃(安達祐実)と氷月(西田尚美)が、虹ノ村診療所に集合することに。

 これまでも真空たち3人が食卓を囲み、朝食を食べながらいつもの小競り合いを繰り広げることがルーティン的に描かれてきた本ドラマだが、今回のエピソードではその朝食の席がより賑やかなものとなる。しかも身元不明の男性が夫ではないと分かり安心した嵐たちを交えた7人での朝食シーンが、前半の大部分を占めるのだ。メインキャラクターの7人が揃ったまま、ひとつの空間のなかでがっつりと描かれる会話劇は実に濃く、本作と同じ岡田惠和が脚本を手掛けた前クールの『姉ちゃんの恋人』(カンテレ・フジテレビ系)におけるクリスマスパーティーのシーンを思い出してしまう。

 男性を助けられなかったことを悔やむ太陽に、励ましの言葉をかける真空と朔。遺体にあったアザから、子供時代に東京からやってきたたけしという名の友人のことを思い出す霧ヶ谷に、たけしが遺体の男性であるという仮説から感情移入して涙を浮かべる太陽。霧ヶ谷以外のほとんどの村人が村以外の場所で暮らしたことがあるという話から、冬瓜ポタージュのディスりまで、次々と切り替えられていく話題。太陽が席を離れた隙に、サプライズの計画を立てるという後半への繋げ方や、結局遺体の身元が判明し、たけしではないことがわかるというオチ。すべてが器用にまとめあげられており、これまでのエピソードで最も見応えのある食卓シーンに仕上がっていた。

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