⻲梨和也×松村北斗のやりとりに胸が熱くなる 『レッドアイズ』後半戦に向けて加速の予感
返事は「NO」。きっと、視聴者は分かっていたはずだ。けれど、小牧のまっすぐな言葉で語られるその理由に、胸が熱くなる。「親だって簡単に子どもを捨てる」。言い知れぬ過去を持ち、それゆえ“すべてを信じられる”ハッキングにのめり込んだ小牧。しかし伏見に出会ったことで、人を信じ、信じられること、必要とされることの喜びを知った。「その人を裏切ることはできない」。自分を大切にすることは、信頼に応えることでもあるのだ。
KSBCメンバーは小牧を救出するべく全力で動き、姿さえも見えない小牧が送ったメッセージを信じて行動した。それは、小牧要という“仲間”を信頼しているからにほかならない。小牧もまた、囚われの身ながらも“仲間”として、出来ることを遂行した。みなと貴金属のセキュリティに罠を仕掛けたことも、特別捜査官としての立派なはたらきだった。小牧が大胆な行動に出ることが出来たのも、伏見、そしてKSBCへの信頼あってこそだろう。必ず自分を助けに来てくれると信じていたはずだ。見張りの男が目を覚まし、ナイフを持って襲い掛かったときにも、小牧がたじろぐことはなかった。
「響介さん、遅ーい!」「お前のヒントが分かりにくいんだよ」緊迫した場面でのそんな軽口が、伏見と小牧の深い信頼関係を感じさせる。「人は変わる」ーーー小牧と悠香は、同じことを言っていた。ただ、「人は変われる」ととるか、「人は変わってしまう」ととるか。その違いが、人生を大きく分ける。小牧は悠香に、自分にとっての伏見のような存在が現れることを祈った。伏見に促され、“警察官”として悠香に手錠をかける小牧の姿に、もう孤独な天才ハッカーの陰はない。
悠香の“極端な行動”に違和感を感じた小牧の言葉を受け、本事案の証拠品を確認する伏見は、ポーチに刻印されたとあるマークに気付く。これまで度々、伏見の目に映っているはずの“あの”マーク。さらに、島原の妹・大塩はるか(高橋ひかる)に接触する鳥羽(高嶋政伸)、電話で「先生」と話す島原の描写も意味深だ。物語はいよいよ中盤。ここからさらに加速していく。
※高橋ひかるの「高」はハシゴダカが正式表記
■新 亜希子
アラサー&未経験でライターに転身した元医療従事者。音楽・映画メディアを中心に、インタビュー記事・コラムを執筆。Twitter
■放送情報
『レッドアイズ 監視捜査班』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜22:54放送
出演:⻲梨和也、松下奈緒、趣里、シシド・カフカ、松村北斗(SixTONES)、高橋ひかる、木村祐一
脚本:酒井雅秋、福田哲平、まなべゆきこ
音楽:カワイヒデヒロ
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:尾上貴洋、茂山佳則(AX-ON)
演出:水野格、長沼誠ほか
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
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