『半妖の夜叉姫』第19話、琥珀の成長を感じさせる回に 翡翠との師弟関係の尊さ
だが、この依頼には裏があったのだ。愛矢姫はまるで余暇のようにせつなたちの合戦を楽しんでいるかのように見えたが、実は菊十文字盗難事件の際にとわとせつなに着物を汚されたことを根に持っており、復讐のために今回の件を企てていた。そうとも知らず、翡翠たちはもろはと口裏を合わせ、談合試合のような形で合戦を開催。機転の良さは弥勒に似たのかもしれない。
そこに待ったをかけたのが、琥珀だ。琥珀は愛矢姫のでっち上げに気づき、お金のために合戦に臨んだ翡翠に「退治屋は困っている人のために退治をするものだ」と大事な教えを授ける。かつて犬夜叉最強の敵であった奈落に殺され、蘇生するも妖怪の手下として扱われていた琥珀。犬夜叉をはじめ、たくさんの人に助けられ困難を乗り越えてきた琥珀だからこそ、困っている人を助けたいという強い信念を持っているのだろう。第19話は彼の成長ぶりも伺えるとともに、合戦を通してとわ、せつな、もろはの絆も深まる回となった。
さらに第20話では、『犬夜叉』との繋がりを感じられるキャラクター・紫織が登場する。紫織は凄まじく強い結界を張ることができる妖怪・百鬼蝙蝠の父と人間の母の間に生まれた半妖。犬夜叉が持つ鉄砕牙の強化に貢献した彼女は、どうやら山火事でとわと離れ離れになったせつなを隠れ里で育てていたようだ。せつなの過去も明らかになりそうな次週に期待が高まる。
■苫とり子
フリーライター/1995年、岡山県出身。中学・高校と芸能事務所で演劇・歌のレッスンを受けていた。現在はエンタメ全般のコラムやイベントのレポートやインタビュー記事を執筆している。Twitter
■放送情報
『半妖の夜叉姫』
読売テレビ・日本テレビ系にて、毎週土曜17:30~放送
※一部地域を除く
監督:佐藤照雄
シリーズ構成:隅沢克之
メインキャラクターデザイン:高橋留美子
アニメーションキャラクターデザイン:菱沼義仁
音楽:和田薫
アニメーション制作:サンライズ
製作:サンライズ、小学館、読売テレビ
(c)高橋留美子/小学館・読売テレビ・サンライズ 2020
公式サイト:hanyo-yashahime.com
公式Twitter:@hanyo_yashahime