『社内マリッジハニー』板垣瑞生の瞳に吸い込まれそう “ドS”と“デレ”で魅力を発揮
2020年は恋愛ドラマが話題に上ることが多かった。『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)、『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)、『この恋あたためますか』(TBS系)など、胸キュンシーンや心温まるシーンが多く描かれた作品は、視聴者の心を自然と癒していっただろう。
そんな中、現在MBSドラマ特区にて放送されているのが『社内マリッジハニー』だ。同名人気コミックスをドラマ化した本作は、婚活アプリで出会った相手と即日婚したことから始まる大人のラブコメディ。まさに“キュンキュン”しっぱなしのドラマである。板垣瑞生と松井愛莉がW主演を務め、ドS男子とあざとい女子が胸キュン攻防戦を繰り広げる姿は、つい頬がゆるむほど甘いシーンがいっぱいなのだ。
オープニングで華麗なダンスを見せる板垣瑞生は、かつてボーカルダンスユニットM!LKのメンバーとして活躍していた。俳優デビュー後、映画『ソロモンの偽証』(2015年)で準主役の神原和彦役を演じたことで注目を集め、第25回日本映画批評家大賞で新人男優賞をとるなど順調にキャリアを積んできた。そして今年はNHK連続テレビ小説『エール』で朝ドラ初出演をはたし、『社内マリッジハニー』では初主演を飾るなど、まさにネクストブレイク必至の俳優でもある。
板垣の魅力は、その吸い込まれそうな瞳だ。真夏を演じる板垣が、あみ(松井愛莉)と話す時には、一点の曇りもない真剣な瞳で相手を見つめる。真夏が本当は優しくて、あみを心の底から大切に思っていることを目で語るように演じている。ドS男子でもある真夏だが、その意地悪な部分が愛情の裏返しであることに合点がいくほど、その瞳の説得力は強い。ラブコメにおいて女性にこうした安心感や信頼感を抱かせる芝居ができることは、非常に重要であり、板垣はその点において“心許せる男性”像をしっかり表現できているといえよう。板垣が演じるからこそ、真夏のドSはただの意地悪なだけに終わらず、愛を育むためのスパイスになっている。