松下洸平が届ける愛情に心が満たされる 『#リモラブ』が描いた、大人の恋愛がぶち当たる壁

『#リモラブ』大人の恋愛がぶち当たる壁

 手を繋いで寝た日から、自然と仲を深め合っていた美々(波瑠)と青林(松下洸平)。しかし突然、青林の地元・岩手にいる“ゆきちゃん”の存在がクローズアップされる。さらに、ゆきちゃんとの結婚話は「季節のご挨拶」の如く実家から何度も持ち上がるという。『#リモラブ 〜普通の恋は邪道〜』(日本テレビ系・以下『#リモラブ』)第8話は、大人の恋愛がぶち当たる壁「結婚」に焦点があてられた。

 富近先生(江口のりこ)から、恋愛を終わらせない方法として「結婚という形に変えて成就させればいい」と聞いた美々と八木原(高橋優斗)は、それぞれのパートナーとの結婚を意識し始める。しかしそんな矢先、八木原は栞(福地桃子)の父から呼び出され、結婚してほしいと頼まれるのであった。

 後輩の八木原に先を越されそうになった美々は、ますます結婚に対して焦りを覚える。しかし当の青林から“結婚”の話題が出たかと思うと、それは自分ではなく実家から勧められているゆきちゃんという女性との縁談であった。ゆきちゃんは「雪だるまみたいにぷっくぷくで鈴の音みたいにコロコロとよく笑う」女性だそうで、青林とは幼なじみであり初恋の相手でもある。さらに岩手から青林の父親の代わりにやってきた叔母の典子(石野真子)が突然、美々の家に上がり込むと、青林と似た者同士のゆきちゃんはお似合いだと猛プッシュ。だが青林は「自分とあんまり似てないから、自分と違うから、会うたびに惹かれるし、会うたびにもっと一緒にいたいって思う」と美々の魅力を訴え、なんとか典子から理解を勝ち取るのであった。

 前半は2人の仲睦まじい様子が描かれ、服屋でバイトしていたから服をたたむのがめちゃくちゃうまいこと、前髪を縛ったときのおでこがつるんとしていることなど、美々が今まで知らなかった青林の他愛もない一面を知ったり、料理を作って一緒に食べたり、日常の中でかけがえのない時間を過ごしていた。こうした愛を育む様子のみずみずしさが実にリアルに描写されており、観る者までが自然と幸せで満たされるような温かいシーンが続く。美々はいつしかインド飯ジャーニーをひとりで見ることに物足りなさを感じていた。

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