イザベラ・ロッセリーニらが登場 『ヘルムート・ニュートンと12人の女たち』予告編
自分の人生を振り返らずにいられない 『PLAY 25年分のラストシーン』ビデオ映像の演出が生む効果 12月11日に公開されるドキュメンタリー映画『ヘルムート・ニュートンと12人の女たち』の予告編とポスタービジュアルが公開された。
2004年にロサンゼルスで自動車事故により不慮の死を遂げた後も、長く人々の記憶に残り続けている写真家のひとり、ヘルムート・ニュートン。本作は、長年にわたって一流ファッション誌で女性を撮り続けたファッション・フォトグラファーであるニュートンの生誕100年を記念して制作されたドキュメンタリー。
1920年にドイツ・ベルリンに生まれ、映画やラジオなどの大衆文化が広まったワイマール文化の中で育ったニュートンは、50年代半ばから各国版の『ヴォーグ』誌をはじめとするファッション誌にユニークかつ衝撃的な作品を次々と発表。ワーグナーの歌劇に登場する女神のような女性たち、バロック趣味のインテリアや建築物に覆い尽くされた作品世界は、それまでの着せ替え人形のようなモードを見慣れていた読者に強烈なインパクトを与えた。だが、その作品は「ポルノまがい」「女性嫌悪主義」との議論も巻き起こし、「20世紀を最も騒がせた写真家」とも呼ばれた。
シャーロット・ランプリングやイザベラ・ロッセリーニ、ハンナ・シグラといった女優たちに加え、米国版『ヴォーグ』編集長のアナ・ウィンター、モデルのクラウディア・シファーらの貴重なインタビューを収録。さらに、ニュートンを鋭く批判した批評家スーザン・ソンタグとのTV討論のアーカイブ映像なども紹介する。
公開された予告編では、映画本編と同様、ニュートンと仕事をしたことのある“12人の女たち”が、ニュートンの作品の意義と、それが社会にもたらした意味を語る。ニュートンの作品を何度も表紙に起用した『ヴォーグ』編集長のウィンターが「表紙を飾る衝撃的な美」「彼が撮る女性は力強く挑戦的」と語れば、批評家のソンタグは「あなたの写真は女性蔑視で不愉快」と語る。歌手として有名なグレイス・ジョーンズや、『ブルーベルベット』などデヴィッド・リンチ作品への出演で知られるロッセリーニも登場している。
■公開情報
『ヘルムート・ニュートンと12人の女たち』
12月11日(金)より、Bunkamuraル・シネマ、新宿ピカデリーほか全国順次公開
監督:ゲロ・フォン・べーム
出演:シャーロット・ランプリング、イザベラ・ロッセリーニ、グレイス・ジョーンズ、アナ・ウィンター、クラウディア・シファー、マリアンヌ・フェイスフル、ハンナ・シグラ、シルヴィア・ゴベル、ナジャ・アウアマン、アリヤ・トゥールラ、ジューン・ニュートン、スーザン・ソンタグ(アーカイブ出演)、カトリーヌ・ドヌーヴ(アーカイブ出演)、シガニー・ウィーバー(アーカイブ出演)、ヘルムート・ニュートン(アーカイブ出演)
配給:彩プロ
2020年/93分/カラー/1.78:1/ドイツ/英語・フランス語・ドイツ語
原題:Helmut Newton: The Bad and the Beautiful
Arena, Miami, 1978 (c)Foto Helmut Newton, Helmut Newton Estate Courtesy Helmut Newton Foundation
公式サイト:helmutnewton.ayapro.ne.jp
公式twitter:@helmutmovie