染谷将太が渾身の唸り声で胸中を表現 『麒麟がくる』織田信長の無念

『麒麟がくる』染谷将太が渾身の唸り声

 信長(染谷将太)が最大のピンチを迎え、悔しさの咆哮をあげる。NHK大河ドラマ『麒麟がくる』の第31回『逃げよ信長』では「金ヶ崎の退き口」が描かれた。浅井長政(金井浩人)の裏切りにあい、朝倉攻めからの撤退を余儀なくされた信長を守ったのは明智光秀(長谷川博己)と木下藤吉郎(佐々木蔵之介)だった。

 織田信長は三万の兵を従え、越前を目指す。この戦いには三河の徳川家康(風間俊介)、摂津の池田勝正、大和の松永久秀(吉田鋼太郎)などが集結した。名だたる武将が一堂に会する第31回は、登場人物・演者の両方の観点において大きな見どころとなった。初めこそ勢いに乗っていた織田軍だったが、信長の妹・お市(井本彩花)の嫁ぎ先であると心を許していた浅井長政から裏切られる事態に。

 左馬助(間宮祥太朗)からの文で長政の動きを知った光秀は驚いて、すぐさま信長に報告する。長政が兵を連れ小谷城から出たことを聞かされた信長はすぐには意味が分からずにいたが、次第に顔色を変え「まさか……わしを……?」と呟く。南北を挟み撃ちに合えばいかに信長が大群であろうとも勝ち目はないために、光秀は撤退を促した。しかし信長は、帝に当代一の武将と褒められた自分が逃げることなど到底できないと考え、光秀を勢いよく蹴り飛ばす。光秀は床に頭を擦り付けて「織田信長は死んではならんのです!」と必死に懇願した。撤退を決断することは信長にとってつらく苦しいこと。信長は口惜しさのあまり顔を歪め、真っ赤な目からは涙を流し、大きな唸り声を上げ続けたが、やがて退くことを決意する。信長の悔しさを滲ませるために染谷は目を見開き、渾身の唸り声で胸中を表現する。誰もいない部屋で一人、激しく荒れた心を発散する姿は驚くほどの迫力を持った。その後、信長は皆のいる場所に戻り、長政が兵を挙げ織田軍を挟み撃ちにするつもりであることを冷静に伝える。「わしは逃げる」と口にしなければならなかった信長の無念はいかほどだろうか。



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