『エマ、愛の罠』挿入歌「REAL」MV公開 パブロ・ラライン監督自らディレクション
10月2日に公開される映画『エマ、愛の罠』より、パブロ・ラライン監督自らディレクションしたミュージックビデオが公開された。
本作は、『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』『ネルーダ 大いなる愛の逃亡者』のラライン監督最新作。若く美しいダンサーのエマはある悲しい事件によって打ちのめされ、振付師の夫ガストンとの結婚生活が破綻してしまう。家庭も仕事も失い、絶望のどん底に突き落とされたエマは、ある思惑を秘めて中年の女性弁護士ラケルと親密な関係になっていく。さらに、ラケルの夫で消防士のアニバルを誘惑したエマは、彼女への未練を引きずる別居中のガストンまでも挑発し始める。3人の男女をことごとく手玉に取り、妖しい魅力で虜にしていくエマの真意は何なのか。その不可解なまでに奔放な行動の裏には、ある驚くべき秘密が隠されていた。
主人公・エマを演じるのは、会って10分後に監督から主演をオファーさせた新星・マリアーナ・ディ・ジローラモ。そして、エマの夫・ガストンを、『天国の口、終りの楽園。』でヴェネチア国際映画祭の新人俳優賞を受賞し、その後も『モーターサイクル・ダイアリーズ』『バッド・エデュケーション』『バベル』などの話題作に出演し続けるガエル・ガルシア・ベルナルが演じている。
映像では、アスレジャーテイストのファッションで、それぞれのキャラクターにあった個性的な服を身に纏うエマと仲間たちの姿が。本作の舞台でもあるチリ中部に位置するバルパライソの開放的な海岸、迷路のようなストリート、バスの中、駅のホームと街の中すべてが表現の場とでもいうかのように、ストリートでダンスを披露する。
ジローラモは、「まるで肺のようにみんなで息を合わせていたわ」と撮影当時を振り返る。またソニアを演じたジャンニーナ・フルッテロは、「私たちは撮影の間ずっと同じ場所を共有していたの。だからこそ映画にもその時に生まれた強く美しい仲間意識がある種の形で反映されていると感じたわ。それはすごく強烈で、私の人生で最も美しい経験だった」と語った。ぺルラを演じたホセフィーナ・フィーベルコンは「私たちはお互いに多くの影響を与え合ったわ。人類の歴史に多く見られるような、男性によって人生を決められてその通りに生きるというありふれた女性たちに陥らないように演じたので、それはダンスにも現れていると思う」と語る。
エマを演じたジローラモは、撮影に入る前にダンサーとして体を作り上げるトレーニングを開始し、その後にダンスの練習に入ったとのこと。彼女たちの情熱的なダンスの振り付けをしたのは、アーティスト界では有名な振付師のホセ・ビダル。ビダルは、2014年にサンティアゴ市立劇場で上演されたラライン演出のレオシュ・ヤナーチェクのオペラ『カーチャ・カバノヴァ』の振り付けも担当している。「私たちは彼の既存の作品から振付を学びました。エマと仲間たちは、コンテンポラリーダンスから始まり、このプラスチックダンスから離れ、レゲトンに向かって動き始めることになっていく。人はよく踊ることを別の人に見せるために踊っているわけではなく、私を解放してくれたり、自由な空間を与えてくれる。それが映画の中で前面に出てくるの。そしてレゲトンは、大地のように響くビートがリズムとなって、女性の感情を蘇らせてくれまるの」とコメントした。
■公開情報
『エマ、愛の罠』
10月2日(金) より、シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、ヒューマントラスト有楽町、kino cinema立川高島屋S.C.館ほか全国公開
監督:パブロ・ラライン
出演:マリアーナ・ディ・ジローラモ、ガエル・ガルシア・ベルナル、パオラ・ジャンニーニ、サンティアゴ・カブレラ、クリスティアン・スアレス
配給:シンカ
提供:シンカ/ハピネット
後援:チリ大使館/インスティトゥト・セルバンテス東京
2019年/チリ/スペイン語/107分/カラー/シネスコ/5.1ch/原題:Ema/ R15+
(c)Fabula, Santiago de Chile, 2019
公式サイト:http://synca.jp/ema