上戸彩、『半沢直樹』新シーズンでの活躍に「違う女の戦いがある」 妻としての花との共通点

上戸彩が明かす『半沢直樹』花との共通点

 新型コロナウイルスの感染拡大により放送が延期となっていた『半沢直樹』(TBS系)が、いよいよ7月19日から放送される。

 前作と同じく、池井戸潤の『半沢直樹』シリーズから『ロスジェネの逆襲』と『銀翼のイカロス』(ダイヤモンド社/講談社文庫)を原作とした本作。前作に引き続き堺雅人が主人公の半沢直樹を演じる。「やられたらやり返す。倍返しだ!」の決めゼリフが社会現象になるほどの熱演を見せた堺に続き、前作に登場した半沢の妻役で上戸彩が続編にも出演する。上戸が演じるのは、前作同様半沢を献身的に支える、夫思いの妻・半沢花。封建的な社会の中で繰り広げられる激しい戦いを描いた前作で、時に優しく、時に厳しく夫を励ます彼女の存在と視点は欠かせなかった。

 今回リアルサウンド映画部では、産休明け初のドラマ出演となる上戸にインタビュー。帰ってきた『半沢直樹』に対する思いや、続編の見どころ、恩師と語る福澤克雄監督について話を聞いた。(3月某日取材)

花の魅力は「堺さんのお芝居のおかげ」

ーー『半沢直樹』の続編の話を聞いた際、率直にどう思いましたか?

上戸彩(以下、上戸):驚きが大きかったです。私は産休明けの作品が『半沢直樹』で、電話をもらって「やった!」と思いました。産休明けといっても、長期間休んでいるわけではないので、皆さんのイメージとは違うかもしれませんが、自分にとっても大好きな作品だったので嬉しかったです。きっと、最初の作品が、主演作ならプレッシャーも大きく逃げ腰だったと思うのですが、半沢花という役に喜んで乗っかっていきたい気持ちでした。

ーー前作が大ヒットを記録したことで、新たにプレッシャーを感じたりしましたか?

上戸:そうですね。今回の顔合わせのときに、監督が「みなさんシリーズ1のときの顔合わせを思い出してください。媚びは売らず数字に左右されずに、観ている人たちを元気にさせたいというメッセージを伝えるドラマにしましょう。その初心を忘れずに今回もやっていきましょうね」とおっしゃっていて。そのときに少し力んでいたものが抜けただろうし、私個人も、「そうだったそうだった」と懐かしい気持ちになりました。

ーー半沢花という役はどのように捉えていますか?

上戸:前回の『半沢直樹』が放送されるタイミングでは、奥さんという役がそんなに経験がなく、視聴者の皆さんの中でもそういったイメージがなかったので、最初に監督からお話を直接いただいたときは、「私には無理です。まだイメージが追いつかない」という話をしました。しかし監督は「銀行員の奥さんに見えない方がいい。浮いていてほしい。髪の色も黒くする必要もないし、今のままで出てほしい」とおっしゃってくださいました。最初は、芝居もどこか大人っぽく、奥さんっぽくと役を作ってしまったのですが、監督からはアクションをつけていただいたり、途中から堺(雅人)さんを叩く癖をつけたり、ガツガツ系の男勝りなディレクションをいただきました。

ーーご自身と似ているところを感じますか?

上戸:そうですね。私自身、思ったことをズバズバ言うし、皆さんが思う完璧な奥さんというよりかは、意外と花のように言いたいことを言っているように思います。

ーー前作が放送された際は花の奥さん像に共感や「魅力的だ」という声もありました。

上戸:花を魅力的に思ってくださっているとしたら、堺さんのお芝居のおかげだと思います。いろんな立場の中に揉まれて頑張っている半沢直樹の表情が、一気に柔らかくなって、しゃべりの口調も変わって、違った表情を見せてくれる堺さんが花の魅力を上げてくれているんだと思います。驚きだったのは、「あなたならできるわよ。大丈夫よ」といつも励ましてくれる奥さんより、「あんたもっと思いっきりやってきなさいよ」という女の人の方が支持されるんだなと。現場でも監督が「そんな女の人の方がいいよね」と言っていて、女性が思う奥さんの理想像との違い、花みたいにバシバシ叩いているの人の方が支持されるんだなと発見がありました。

ーー今回も堺さんとのお芝居が中心になると思いますが、何かやりとりはされていますか?

上戸:堺さんとはCMの撮影でもお会いしているので、会う度に『半沢』の話をしています。最初の頃は「続編やりたいね」と話していましたし、この間は「もう少しで顔見せだね」というような話をしていました。レギュラー陣の皆さんは、かなり個性的な方ばかりなので、すごく楽しかったですね。

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