小池徹平、20代の頃とは真逆の役で発揮される演技力 『ギルティ』『大恋愛』で見せる二面性

小池徹平、20代の頃とは真逆の役で発揮される演技力 『ギルティ』『大恋愛』で見せる二面性

 2009年、今やもう古くなりつつある“草食系男子”という言葉が「新語・流行語大賞」トップ10入りした。男らしさにこだわらず、穏やかで恋愛に積極的ではない……そんな草食系男子の代表者として、前年に『シバトラ~童顔刑事・柴田竹虎~』(フジテレビ系)で連ドラ初主演を果たし、少年にしか見えない熱血刑事の主人公を演じた小池徹平が受賞式に出席。そんな彼が現在放送されている『ギルティ~この恋は罪ですか?~』(読売テレビ・日本テレビ系)で、草食系男子とは真逆の役を演じている。

 累計発行部150万部を突破した丘上あいの人気コミック『ギルティ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~』を原作とした同ドラマは、4月からスタート。新型コロナウイルスの影響で第4話以降の放送は休止となっていたが、先週の25日から再開した。主演は新川優愛、小池は新川演じる荻野爽の旦那・一真役を務めている。

 この一真が、登場人物が全員裏切り者という“ドロキュン”ラブストーリーの鍵となる人物であり、一癖も二癖もある役柄なのだ。第1話の初登場シーンでは、広々とした明るいリビングで妻である爽の朝食を率先して準備し、結婚6年目にもかかわらず爽を「さーちゃん」と呼びながらキラースマイルを連発。その後も同僚とのいざこざで傷つく爽を優しく抱きしめる一真は、一見すると理想的な旦那であり、どちらかと言えば草食系男子の部類に入る。

 しかし、最後の最後で爽の飲み友達である瑠衣(中村ゆりか)と不倫していることが発覚。小池は中村との濃厚なキスシーンを披露し、肉食系男子……いや、“ゲス不倫夫”を熱演しているのだ。

 視聴者を骨抜きにするほど甘い笑顔を見せながら、裏の顔がありそうな役に没頭している小池を見て思い出したのが、2018年に放送された『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS系)での怪演だ。このドラマでは、若年性アルツハイマー病の主人公・北澤尚(戸田恵梨香)と同じ病気を患い、尚の良き理解者として6話から登場した松尾公平役を演じた。人懐っこい笑顔を振りまく心優しい青年に見えたが、物語が進むにつれてサイコパス化。尚と旦那である真司(ムロツヨシ)の仲を引き裂こうと、尚を意図的に失神させたり、睡眠薬を飲ませたりする狂気的な行動で視聴者を戦慄させた。二面性のある人物という点で、『大恋愛』の公平と『ギルティ』の一真はどこか共通しているところがあるし、公平という難役を見事にこなした小池のキャスティングは必然だったと思わずにいられない。

 少し彼の経歴を遡ってみよう。小池は2001年に、武田真治や袴田吉彦らを輩出している「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを受賞。当時15歳だった小池は、翌年に『天体観測』(関西テレビ・フジテレビ)で俳優デビューを果たし、『ヤンキー母校に帰る』(TBS系)や『WATER BOYS2』(フジテレビ系)など、学園ドラマで活躍するように。そしてウエンツ瑛士と結成した音楽デュオ「WaT」でメジャーデビューを果たした2005年、『ごくせん』第2シリーズ(日本テレビ系)で大ブレイク。同年の『ドラゴン桜』(TBS系)を含め、10代の小池はやんちゃで可愛い系のイケメン俳優というイメージが強かったが、そんなイメージをハタチの年に出演した『医龍-Team Medical Dragon-』(フジテレビ系)が変えた。

 小池は同ドラマで医療モノに初挑戦し、坂口憲二や佐々木蔵之介など、豪華出演陣にも負けず劣らず、悩み葛藤しながら成長していく研修医・伊集院登の心情をおどおどとした演技で表現。他にも日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞した映画『ホームレス中学生』や前述した『シバトラ』、“残念なイケメン”の足立ヒロシ役でお茶の間の人気者となった朝ドラ『あまちゃん』(NHK総合)など、20代に出演した作品はどれも俳優“小池徹平”の飛躍を後押ししたように思う。ただ、多彩な役どころが多くなったとはいえ、今のようにSNS上で話題になるほど特殊な役を演じることはなかった。そんな彼の変化の経緯には、20代半ばから30代にかけて舞台出演の機会が増えてきたことが関係しているのではないだろうか。

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